第2章 反逆の少女たち
第14話 四魔女の一角:マリア・カスタード
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〜カスタムの町 地獄の口〜
この場所はかつては、ただの廃坑だった。
だが、四魔女達が、それぞれ迷宮を構え、住人が地上に出られないように封印をかけた時からその場所からモンスターが湧き出すようになったのだ。
その事から、住人達はそこを≪地獄の口≫と呼び畏れるようになったのだ。
「成程……、恐らく魔力で迷宮を生み出した、か。 異空間故にモンスターも出るんだろう」
ユーリは、その場所を見てそう呟く。
まだ、入り口付近だというのに、モンスターが多数あらわれたのだ。
《ミート・ボール》 《ハニー・スライム》 《グリーンハニー》……etc
熟練された冒険者であれば、大した問題ではないが、戦う事の出来ない住人にとっては、十分脅威足りえるのだから。
そして、何よりも数が多い事。
「地獄の口……、名の通りです……凄い数です」
シィルも特別、強モンスターはいないが、その数に驚き目を見開いているようだった。シィルの得意な魔法でもある炎の魔法 ≪火爆破≫を連発するが、大して減らないのだ。炎を押し退けて、次々と湧いて出てくる。
「うがーー、鬱陶しい! とっとと蹴散らして魔女達をお仕置きするのだ!!」
ランスは、がむしゃらに剣を振りまくる。てきとーに振っている様に見えるが、見事に当たる当たる。一撃の破壊力も強いから、このくらいのモンスターは殆ど一撃で粉砕しているのだ。 戦闘勘が半端じゃなく高いのだろう。
「いや、楽だわ」
ユーリは、そう言って笑っていた。
先ほどまで、迷宮を見る事に集中していた為、まだ 臨戦態勢に入っていなかったのだ。……まぁ、この程度のモンスターなら問題ない事は事実だが。
「おい! 馬鹿者!! 下僕の分際で主人に戦わずとは何事だ!!」
「誰が、下僕だ!! ったく……判ってるよ」
「あぅ〜……手伝っていただけたら嬉しいです」
ランスもまだ余裕があるようだが、面倒を嫌うこの男にとって、戦っていないユーリは許せない様子のようだ。シィル自身は、結構大変そうだ。
一応、フォローをしておくと、ユーリとランス・シィルでモンスター達を分けていた。ユーリが最初に相手をしていたモンスター達は倒したから、今手が空いているだけであって、戦っていない訳じゃない。
ランスは兎も角、シィルに迷惑はかけるわけにはいかないから、ユーリは剣の鞘に手を添えた。そして、そのまま剣を抜き、水平上に一閃。
そのまま、ハニーやこんばんは達が一気に斬られて絶命する。
「ふぁぁぁ……(やっぱり、早いです……。剣を抜くところ、見えませんでした。)」
「初めからやらんか!」
「戦ってなかったのは、ほんの数秒だろうが!」
口は災いの元と言うが、ちょっとで
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