暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第14話 四魔女の一角:マリア・カスタード
[4/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話



 その後、モンスターにまた遭遇し、合計で数時間戦いが続いた。懐中時計を確認し、時刻は深夜を指している。

「時間も時間だ。この辺りでキャンプを張らないか?」
「む! 馬鹿者! 誰が好き好んで男と一緒にキャンプしなきゃならんのだ!」
「誰が『一緒に』っていったか馬鹿! 俺だって、んなのは ゴメンだ!」

 とりあえず、モンスター達もいない安全地帯だと言う事は確認し、キャンプを其々ではっていた。
 勿論、その道具はユーリの……じゃなく、今回はシィルついてきているから、ちゃんと準備は万端である。勿論ランスとシィル。ユーリは別々にでだ。

 ……当然だ。

「……」

 ユーリは身体を横にして考える。
 この迷宮を作ったのは、彼女達。この場所で出会えれば間違いないと判断できる。
だが、なぜ≪彼女≫がこんな事をするのだろうか。
 ユーリは必死に思い出していた。

 過去の記憶を。

『……ーっ! ゆーっ! わ……をお………くなっ!』

 少しづつ……少しづつだが、思い出す。記憶の扉を開ける鍵を、探す。あける。

『ふふ……、とって……仲良……よね』
『……来、たの……みだ』
『……あり……とう……わた……を、助……くれ……』

 必死に思い出そうとするが、どうしても、思い出すことが出来ない。まるで、記憶を虫に食い荒らされたように、穴だらけになってしまっているのだ。

「だめ……か」

 ユーリは、もう考えるのをやめた。
 写真を何度も眺めて思い出そうとするんだけど、どうしても断片的にしか思い出すことが出来ない。……その声は、覚えているんだけれど。

「もう、考えても仕方ないな。……ここで判ればいいんだがな」

 そう呟くユーリ。《彼女》に会う事さえ出来れば。

「……それに、アスマーゼさん達の事も気になるしな」

 ユーリがまた会いたいと思ってる人たちの1人が、魔想夫妻の事だから。そう考えているときだった。

「あぁっ……! ら、ランスさまっ! や、やめてください、こんな所でっ……、と、となりにユーリさんもいるのにっ!」
「がはは! オレ様がヤリたいのだ! エロボイスは、特別サービスとして、明日金を請求してやろう! がはは!! よーし、いくぜ!! 秒間300回ピストン!」
「あ、あんっ!!」
「イクぞーーっ!! シィル〜〜!!」
「あぁぁぁぁっ………」

 外は、迷宮。
 周囲は石の壁に囲まれている為、音が反射して随分響き渡る。

「……、なんで 頼んでも無し、聞いただけで金とられにゃならん」

 ユーリは、やれやれと、苦笑いをしていた。全くお盛んな事だ。休憩と言う意味をわかっているのだろうか……。体力を持っていかれるのに。



 その後、と
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ