第2章 反逆の少女たち
第13話 彷徨える親心
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親の事を頭の中に想い描いたのだろう。
今、生きているかどうかも判らない親の事を。
「話しを戻そうか。……2人目に《ミル・ヨークス》 他の3人よりも弟子入りしたのが遅く、年齢も一番若い。……が、魔法使いとしては珍しく稀少部類に入る使い手。幻獣魔法の使い手だ。……素質も上々。あの指輪を装備しているのならば、幻獣を無尽蔵、無限に近しい程呼び出せるだろう」
「厄介だな。ふむふむ。可愛いのは既に判ったから、対策はまた考えるとしよう。次だ次」
「3人目は、《エレノア・ラン》と言う。彼女は魔法だけではない。剣の腕にも特化している。故に剣と魔を扱える者。魔法剣士だ。魔法に関しては初級レベルのものを幅広く学んでいる。中でも厄介なのが幻惑系の魔法だな」
「幅広く? がはは! 違うだろ! それは器用貧乏タイプと言うのだ! 中途半端中途半端。一番攻略するのが早そうだ!」
ランスは笑いながらそう続けた。
確かにランスの言う事も一理あるだろう。初級を幅広く学んだと言うのなら、指輪の力で増したとしても、全体的に能力が上がるだけで、特化したものは出ないだろう。仮に剣の腕があったとしても、指輪が上げるのは魔法のみだからだ。
ランスの言うように、今現段階で厄介なのはミルだろう。
……戦いで絶対的有利になるといえる力の1つが、多勢に無勢。……数の暴力と言うものだ。如何に一体一体が弱くとも戦えば体力が奪われ、徐々に力も奪われ、最後には殺られてもおかしくない。
そして何より。
「(組まれるのが一番脅威だ。……遠距離・近距離。バランス良く攻められるのが一番……な)」
そうなのだ。
バランスよく攻めてこられるのが、一番厄介。魔法使いが苦手とするのが力。……所謂接近戦だ。だが、そのに剣士が加わればカバーできる。そして、一瞬の隙でも見せれば、魔法の餌食だ。その上、無限の軍勢を操る魔法使いもとなれば、構図としては最悪なのだ。
「(開発……か。武器関連だと、益々未知数になるな)」
1人目の魔法使い。マリア・カスタード。
彼女に着目した所は魔法の力ではなく、開発の力。どの国でも、科学力が強い所は強い。なぜなら、魔法であれ、剣士であれ、使い続ければ、体力・魔力が尽きていくものだが……。それを補える開発をしたとしたら……?
尽きることの無い≪何か≫を生み出したとしたら?
いろいろと、推察は出来ることだが、流石に一朝一夕で出来るものじゃないから、とりあえず置いとく。
つまりは、今の所は幻獣魔法使いの魔女がトップに入る。
……が、まだいるのだ。ラギシス曰く魔法の天才が1人。
そして、ユーリが、最も気になっている人物。
「そして、最後の1人。……彼女には特に気をつけるんだ。指輪などなくとも、
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