第2章 反逆の少女たち
第13話 彷徨える親心
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、町ひとつを沈める事が出来る程のもの。
「その指輪は、以前にゼスのとある魔法使いから譲り受けたものでな。……指輪を身に着けた者の魔力を、数倍にも増幅させるマジックアイテムだ」
「……何? 数倍……!?」
ラギシスの言葉から出てきたのはとんでもない事実だった。
魔力アップの装飾品は確かにある。カラーのクリスタルも然りだ。……が、どんなにカラーのクリスタルの魔力を増幅させた所で、倍に届くか届かないか程度だと言う事は聞いている。
それだけでも、強力なマジックアイテムだ。
その中でも杖へと加工されたクリスタルを施された武器、最早伝説とされれ 魔法大国ゼスでさえ、それは無いとされている武器のクリスタルロッド。その伝説の武器でさえ、このフィールの指輪と言うのは、魔力向上を考えたら足元にも及ばないだろう。
「奴等が私に反逆をしたのも、その指輪を自分達のものにしたかった為、であろうな」
その言葉には、納得するものは勿論ある。
強大な力と言うのは、人の心を蝕むものだ。それは、どんな難病よりも、性質が悪く。どんな犯罪者でよりも、冷酷なのだ。そんな力を前にして、自我が崩壊しないとはどうしても言い切れない。
「指輪を奪った奴等は、それだけでは飽き足らず、こともあろうに私に挑みかかってきたのだ。……いくら年老いた私とは言え、ただの未熟者であれば、負けはしなかったのだが」
「何を言っているのだ。負けた上に殺されているではないか。そう言うのを負けわんわんの遠吠えと言うのだ。大口叩きのクソジジイが」
これまた、ランスはバッサリと切って捨てた。
本当に感情を逆撫でするのが上手い。それが全て本当だから、何も言えないのもんだからなんだかな……と思う。
「……そう言われても仕方ないが、フィールの指輪を装備した奴等は、絶大な魔力を手にしたのだ。特にリーダー格であった娘は、私をも凌駕する実力に魔力が膨れ上がっていた。彼女は、元々Lv2の才能に加え、力を増し、そして他の娘達も、それに近しい力を得ていた。……死闘の末に私は破れこのような姿になってしまったのだ」
自身の事を認める事が出来るのは大人な証拠……だが、年の功だろう。ラギシスは認めつつも会話を繋げていた。
「待て。……≪他のメンバーも≫だと? ……つまりは、指輪は1つじゃなく、全員だ。と言う事なのか?」
「……その通りだ。指輪は全部で4つ。……魔女と同じ数だけ存在しているのだ。そして、あの魔力。……全員がそれを装備しているのだ」
ユーリはその言葉に、今回ばかりは驚きを隠せなかった。
伝説の装備を凌駕する指輪が4つも存在し、魔法の素質のある魔女達が装備しているのだ。
まだ、自由都市内の、カスタムと言う町の中だけで収まっていて、規模こそは
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