第2章 反逆の少女たち
第13話 彷徨える親心
[3/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
をシィルに渡せ!」
「はいはーーい。これが当店で一番のものですかねー?」
トマトは、店のレジの直ぐ傍にあるマネキンに着せていたローブを手に取った。
店に並んでないものだから、恐らくは非売品。名は≪ルースローブ≫だが、通常のそれよりも防御力・魔抵力は上だとの事。以前売れたルースローブ。それを更に改良しつつ作ったからとの事。つまり、正式名称は≪ルースローブA≫という事らしい。
この店で一着しかないらしい。
「ん。じゃあ、オレはそっちのもついでに頼む。……ランスの分が多かったから自分のをすっかり忘れてたよ」
「ああ〜、それは仕方ないですかねー」
トマトとユーリがぎゃいぎゃい言い合ってた時にさっさと、会計を済ませていたのだ。
勿論ユーリの金で。……今シリーズのユーリは仕事を休んでいない為、金銭的には大分余裕があったのだが、ちょっとタイミングがあってなければ不味かった。
「こっちとしてはホクホクなので、すっごく嬉しいですかねー。あ、合わせて1450GOLDになりますです! いつも、ニコニコ、現金払い! でお願いしますかねー!」
「はいよ」
「あ……、本当にありがとうございます。ユーリさん」
「大丈夫大丈夫」
「そんなに、金が余って仕方ないのならまわせ。ユーリ。オレ様が使ってやろう」
「却下」
……ランスが今持ってる武器防具では飽き足らず、まだ集って来るのだから相変わらずの傍若無人である。
そして、3人が店を出たときの事のこと。
店内で佇んでいるのは、トマトだ。
「あう〜……。それにしても、本当にミスだったですねー。久しぶり来たコレ! って この胸にズキュンと来たですのに〜……」
トマトはユーリの事を思い出していた。
歳下が好みのようだ。だが、歳と顔は違うということを改めて知った瞬間でもあった。
「ユーリさん……ですかねー。あれはきっとリップサービス入ってると思うですが、剣の鍛錬……、してみようですかねー?」
「グキャッ! ウキャッ!」
「おおっ、ミミちゃんもそう思うですかねー? これは、善は急げです! ユーリさんの隣に立てるようにがんばるですよー!! ……でも、ユーリさんってどれくらい強いんですかねー? メチャ強いなら、本当に反則級ですよねー? 好みな上強いのなんてー」
剣を胸に抱えつつ、タイミングよくペットであるミミちゃんのナイスタイミングの言葉に喜ぶトマト。元々は、冒険じゃなく宝箱が好きで、冒険に行きたかったのだが、それが冒険自体に行ってみたいという夢に変わり……、そして実行する段階にまで踏み込んできたようだ。だが、勿論今のままじゃ、死にに行くのも同じ事なのはわかっている。
「よーし、がんばるですかねー!」
トマトは、そのまだ扱えないであろ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ