第2章 反逆の少女たち
第13話 彷徨える親心
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何度か言われている事だから、耐性は少なからずあるようだから。
「はいです! 店を受け継ぐ時に 頂いた代物で、家宝にするつもりなのです〜。それに、私は、いつか自分で冒険をしたいって考えてるんですー。その時は、この剣一本でどこまでも突き進んでいくんです〜……かね?」
「アイテム屋さんなのに、冒険者志望って凄いですね? ぱちぱちぱち〜 頑張って下さいね」
「うむ。……だが、全く鍛えているようには見えんな。オレ様の下で修行を積むのを進めるぞ? 勿論、三日三晩だ! お前を開発をしてくれるわ!」
トマトの夢に感銘を覚えたのだろうか、感激しているシィルと、途中からおかしな話になっているランス。
とまぁそれは置いといて、ユーリはトマトを見ていた。
確かに、大ダメージのきっかけの人物だが、容姿を褒められたのは数少ない経験だから、そこまで怒れなかったのだ。だからこそ、ちゃんとその夢に対して冒険者として言おうとしたのだ。
「ふ……ん……。鍛えてなくて その感じか。……悪くはなさそうだと思えるな。それは勿論今後次第だが」
「えーー!? 本当ですかー? ユーリさんっ! わ、わわっ! もし、冒険者になったら、トマトと一緒に冒険して下さいね? 約束ですよー!」
キャラを忘れてはしゃぐトマト。どうやら、素で喜んでいるようだ。これは、世辞ではなく本心で言った為、だろうか。だが、肝心な事を返してない。
「あくまで、見た感じ、初見で だ。実践でモノを言うのは、全て積み重ねてきたモノ。……つまりは鍛錬は不可欠だという事だぞ? 舐めていると《痛い》じゃ済まされない場合だってあるんだからな?」
「その辺は、気合で何とかなるです!」
「……その気合も、鍛錬の結晶から出てくるものだからな。まぁ、空回りはするなよ」
「がんばりますです!」
「はぁ……、強くなったらな。冒険に出られるくらい」
「わぁ〜〜、すっごい力が漲るです! がんばりますかねー!」
苦言を呈するユーリとはしゃぎまわるトマトだった。そして、そろそろ本当に行こうとした時だ。
「あれ? ランスはバカみたいに買ったのに、なんでシィルちゃんは、そのままの装備なんだ?」
「だれがバカだ! 下僕が主人に貢ぐのは当然の勤めだろう! シィルについては、追加装備は却下だ。露出が減る」
「んな、バカな事言うんじゃない。これから行くのは迷宮なんだぞ……。それに、ランス以外にも、見られていいのか? シィルちゃんを」
「む……」
「あ……」
ランスはシィルをじっと見る。
シィルの事自体は少なからず絶対に思っている事もあり、何より他人にシィルの身体を見られるのは、我慢ならないようだった。多分、今日だけだろうが。
「それは、我慢ならんな! よし! この店で一番高い装備
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