第2章 反逆の少女たち
第12話 アイテム屋で大ダメージ
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なんだよ。本当に……。良い子たちなんだ」
「………」
ランスの言葉に上手く反論する事が出来ない。だからこそ、俯くこそしかできないんだ。
どうやら、彼女はその4人とはそれなりに親交があったようだ。……だからこそ、違和感を強く感じるのだろう。逆にその情報は重要なものだとユーリは思う。彼女達をよく知っているのは、もうこの世にはいないラギシス氏しかいないのだから。
それ以外の皆は反逆をしたと、思っている。……こんな目に合えば仕方が無いと思えるが……。
「あの迷宮に潜る前に、戦いが始まったという場所、屋敷を調べた方が良いかもしれないな。……何が彼女達を駆り立てたのかがわかるかもしれない」
「うむ。よし! シィル!」
ランスは勢い良く!シィルの名を呼ぶ。……大体解る。次の言葉。
「金目の物があったらしっかりと盗っておけよ!」
「あ、はい……! ランス様」
シィル自身も思っていたようで、あまり表情に出さなかった。本当にいつもの通りと言う事だ。
「ははは、楽しい人たちだね。そりゃ泥棒じゃないか。ま、冒険者なら、冒険した場所で見つけた宝は冒険者達の物、だしね。でも……、わざとそんな事言って場の空気、変えてくれたんだよね? ……ありがとう」
そう言って微笑む。
だけど、それは間違いである。……大間違いである。
「がははは! 女の子には優しいのだ。オレ様は!」
「(大マジだランスは)」
「(ランス様は本気なんです……)」
ランスは大笑い。そして、気の落ちていた自分を励ます為に、ランスがわざと空気を変えてくれたと捉えたようだ。だが……、そんな殊勲な考えを持っているわけ無いと解ってる2人はただただ、苦笑いをしていた。
「町の人も、今は酔っ払っているからあんな風に言ってるけどね、彼女達を信じてる人も中にはいるんだよ。……彼女達を、最後の最後まで。……それだけは覚えておいてね」
「ああ。覚えておこう。だが、もしも彼女達が噂に違わない人物だったら……」
「……うん。その時は私の口出しする話じゃないよね。お兄さん達に任せるよ。……よし! ウジウジ考えても始まらないし! 気分を変えなきゃね!? 何か奢るよ! 私が空気を悪くしちゃったんだし!」
明るい顔をしながら軽く背伸びをする。自身の中にずっと秘めていた思いを打ち明けた為、多少は気が晴れたようだ。
そして、それが現実であれば……、きっと彼女は本当の意味で明るくなれるだろう。
「すいません。ごちそうさまです」
シィルは頭を下げた。
すると、そのモコモコのピンクヘヤーを目の前にした少女。……初めはただ何となく、お礼を言ってくれたから頭を撫でて『良いよ』といいたかっただけなのだが。
「わ、わわ!!ななな、
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