第2章 反逆の少女たち
第12話 アイテム屋で大ダメージ
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ないからだ。どんな、場所でもその名を冠する場所はどこも危険なのだから。
「……そんなに沢山の人が犠牲になってるなんて。そこにいると言う魔女は恐ろしい人たちなんですね」
シィルは、少し表情を曇らせつつそう言っていた。……何人が犠牲になっているのか、わからないからだ。もしも、ランス様やユーリさんが、この依頼を受けていなかったら……、ドンドン増えていく可能性だってあるんだから。
「がはは! 悪い悪い魔女達のようだ。これはオレ様がきっちりと、お仕置きをしてやらんとな!」
ランスは、いつも通りの様子で笑っていた。
自分に危険があるなど、1mgも考えていないようだった。……こう言う輩は大体は失敗するのが相場なのだが、ランスだけは違っているのはわかるから、逆に頼もしいんだ。
「(……やれやれ、今回もお色気シーンが多そうだ。……この町じゃ危険だと思うんだが)」
ユーリは、頬を指で掻きながらそう思う。何せ、この町には≪あの神官≫がいるからだ。
ユーリとは言えど、男だ。……顔は兎も角。
「(……何か、失礼な事言われた気がする)」
それは大正解である。
……が、とりあえず置いといて ユーリも若い男だから、ムラムラ来るときだって、きっとあるのだろう。……そんな機微を見逃すような神官じゃない。
『私で解消させて上げましょう!!』
とか何とか言われそうだ。……仕事以外で疲れるのは嫌だから却下の方向で。
「何を呆けておるのだ? ……貴様、さては4人の魔女の事を考えておるのだな!? オレ様のだぞ!」
「……いつの間に、お前の物になったのかは知らんが、とりあえず違うとだけ言っとく」
ユーリは苦笑いをしながらそう言っていた。
この時、ランスは本当に想像力豊かだな、と思わずにはいられなかった。
「ラギシスさん、可哀想に……、あんなに立派な人だったのに……」
「そうだ……そうだ! 全部あいつらが悪いんだ!」
酒場にいた酔っ払い達が、話を聞きつけたのか、悪口や、死んだラギシスの事ををいいはじめた。連鎖していくその憎悪。……町の人たちがどれだけ、憎んでいるのかが良く解る。……解るが、聞いていて気持ちの良いものじゃないのは確かだ。
ユ ーリは、自分の目で見て、自分で感じたものを信じるようにしているからだ。先入観を捨てているからこそ、柔軟な行動が取れると思っている。
そんな中、ただ1人だけ口を噤んでいる人がいた。ウェイトレスの少女だった。皆に聞こえないように小声でユーリ達に話しかける。
「私には……、彼女達がこんなことをするなんてどうしても信じられなくて」
「何をいきなり。現にそいつらに町を沈められたのだろう? それが証拠じゃないか」
「うん。……でもね、本当に良い子
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