第2章 反逆の少女たち
第12話 アイテム屋で大ダメージ
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すかねー! それなら、2000GOLD以上はするですかね?」
「いーや、違うな、こんなもんは1GOLDで十分だ。金は置いてくぞ。がはははは! わーいとーくした!」
「……悪知恵は回るな。やはり。」
ランスはそのまま1GOLDだけをレジへと放り込むと店を後にしようとするランス。
これなら、《?》で返す対応をする訳にはいかないだろう。
ナイス返し技だ。相手には気の毒だと思うが、漸く解放されるのだ。ユーリは何も言わず立ち上がった。
その時だ。トマトが出て行こうとするランスの腕を思い切りつかんだ。
「あうあうあう!!! ふるふるふるふるふるふる!!!」
涙目になって、首を左右にぶんぶんと振る。ランスの腕を決して離しはしないだろう。なんだろう……、いぢめてみたくなる、衝動に駆られそうな感じだ。が、そんな事はいちいちしたりはしないが、助けたりもしない。
だって、完全に自業自得なのだから。
でも……、この状態が続いたら、中々店を出れないからユーリはランスの肩を叩いた。
「そろそろ、許してやれ。大分は反省してるだろ。中々の業物のようだ。《U》と言う冠がついている所を見ると、非売品の気もする」
「ふん! 本当に反省したのだな?」
「すみません。反省しました。……ですかね?」
「ランスチョーーーップ!!」
トマトの頭にチョップが炸裂した。更に涙目になり、頭を抑えるトマト。
「しくしく……いたいですかね……」
頭を抑えつつ、見上げた時だった。
ユーリの表情が、フードで隠れていた表情を目の当たりにしたのだから。
「わぁ、随分と可愛らしいお客さんですかねー? これなら、気合入れて接客しないといけないですかねー?」
「………」
その時だ。
ユーリの中で、ピシリ!っと何かの音がしたのを感じていた。
「(あ……)」
「(む、そういえば、オレ様、コイツに会ってから、ガキ扱いしてなかったな)」
ランスとシィルが殆ど同時に思っていた。
この町に来てからだから、判らないが、ユーリの表情が見られて、且つ何か言われた事は今の所無かったから。……突然言われて、ガツンと来たのだろう。
「可愛い顔、好みですかねー? どうですかねー? おねーさんとお話しないですかねー?」
更に更に、会心の一言を連発させるトマト。
熟練の冒険者? である筈のユーリもどんどんとダメージが溜まっていく。
ユーリは、ふるふると、身体を震わせると、ギルドカードをゆっくりと差し出した。毎日、鏡を見て成長している!!(独断)と感じていたのに、頭から否定された気分だ。
「ん……、これはなん……ですか……ね?」
「ランス、この剣。やっぱ1GOLDで売っ
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