第一話
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理由は追々としてだ、お前、初めて変革の力を使った記憶はあるか?」
力
おそらくあの時バスジャックに対してつかったアレ、だろうか?
そんなことをぼんやりとした記憶の中から引っ張り出して疑問を口に出す
「ほんの少しなら・・・?」
「うむ。そうか。簡潔にいえばお前の力は「熱」だ」
「熱・・・」
「お前の力だから細かくは知らんが、銃の引き金を引けば熱を生み出せるようだ」
「引き金・・・変革者に付きものの、制約ですか?」
制約。力を使うに当たって必要な対価、だ
それは実に人さまざまで、中には自らの命を削るような制約があるらしい
「そうだろうな。俺ら変革者は力に目覚めた時基本的には暴走する。記憶はないだろうが、お前、高速道路溶かしまくったからな?」
「い、いやいや・・・俺が変革者って・・・そんなわけないじゃないですか!」
これまで夢にも思わなかった現実を信じられないといいたげな絶望的な顔をし、首を降る雄太
「残念だが事実だ。そして我々はお前を仲間に迎えたい。嫌なら断ってくれてもいいが、多少の監視は覚悟してほしい。お前が犯罪者にならないとも限らんからな」
「断ります」
即答だった
「ちょ、雄太君?もう少し考えな・・・?あなたの力がまたぼうそ・・」
「やめろ中野。こいつの意志だ」
雄太は、変革者になった現実を理解したくないようだ
自分が化け物になるなんて、夢にも思いたくもない
「わかった。しかし十分に動けるようになるまではここにいろよ?お前は世間的には重症で集中治療中だ。すぐ帰っては回りも怪しむ。それまで、ここの施設を自由に見てもらって構わない」
それだけ言い残すと彼は立ち去ってしまった
「俺が・・・変革者・・・」
「・・・雄太君、せっかくだしここの施設まわる?車いすくらい押すわよっ」
正直頭の中が混雑していて、そっとしておいてほしかったが気分を紛らわせるためにも彼女の提案を受けることにした
それに理由は気分転換だけでなく、中野の目はどこか申し訳なさそうだったからでもある・・・
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