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ドリトル先生と森の狼達
第十幕その七
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「そうしたことには」
「そうですか、ただお気をつけ下さい」
「何にでしょうか」
「日本の法曹界も問題がありますので」
「そうなのですか」
「弁護士も裁判官も」 
 こうした人達にも問題があるというのです。
「厄介なことに」
「そうなのですか」
「おかしな行動をする弁護士、おかしな判決をする裁判官がです」
「日本にはいますか」
「証言をした十四歳の女の子が嘘を吐くとは思えないと言って被告人を有罪にしたり」
「いえ、十四歳の女の子も嘘を吐きますよ」
 先生もこのことにはすぐに答えました。
「誰でも」
「そうですね、しかしです」
「その裁判官はですか」
「そうした判決を下したのです」
「それは近代法治国家の判決ではないですね」 
 先生も唖然となっています、あまりにも酷い判決に。
「推定無罪等という言葉を知らないのですか」
「そうとしか思えないですね、しかもです」
「しかもですか」
「この判決を下した裁判官は今は大学の客員教授です」
「生徒の人達に何を教えているのか」
「恐ろしいですね」
「全くです」
 先生も背中に寒いものを感じています。
「日本の知識人、特に学校の先生は違和感を感じていましたが」
「法曹界もです」
「恐ろしい状況なのですね」
「はい」
「では今回のことは」
「流石にそうしたことはありません」 
 おかしな弁護士や裁判官が関わることはというのです。
「ですからご安心下さい」
「わかりました、では」
 先生もここではほっとしました、そして。
 その先生にです、日笠さんは言うのでした。
「それでなのですが」
「それでとは」
「もうすぐお茶の時間なので」
「あっ、では」
「お茶をご一緒して宜しいでしょうか」
「はい、お願いします」
 お茶とくれば断る先生ではありません、そしてでした。
 先生は日笠さんと楽しくお茶の時間も過ごすことになりました。勿論紅茶だけでなくです。
 いつものティーセットもあります、そのティーセットを出してからです、日笠さんは先生に微笑んで尋ねたのでした。
「調査の間も」
「はい、ティーセットを楽しんでいました」
「紅茶もお菓子もですか」
「クッキーやビスケットを持って行きました」
「保存のきくものをですか」
「外で何日も過ごす時は持って行きます」
 そしてティータイムを楽しんでいるというのです。
「勿論紅茶も」
「成程、そうされていますか」
「はい、そうです」
 先生は日笠さんが淹れてくれたミルクティーを見つつ答えました。
「そうしています」
「今回もですね」
「そうでした、とにかく僕はです」
「ティータイムは絶対ですね」
「お茶とティーセットがありませんと」
 三段のそれがです。
「どうも駄目です」

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