二十五章
甲斐・躑躅ヶ崎館からの旅路×坂本城での軍議内容
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聞いた森親子はニカッと笑った桐琴さんと小夜叉が、私らに別れを告げると本陣先手に向けて馬に鞭を入れた。その背中を見送った後、私達は他の仲間達を振り返り言った。
「それでは私達も急ぎましょうか。詩乃に雫、頼みましたよ」
「御意」
「では一真隊!行軍速度を上げます!皆さん、駆け足ー!」
雫の可愛らしい下知に従い、速度を上げた一真隊は大きな遅れもなくではあった。中くらいの遅れでもあったが、最後の軍議が行われる坂本城へと到着した。何とか日が沈む前には到着しましたが、まだ隊長は船にいると思われます。
「何とか到着しましたね」
「想像以上に遅れていた・・・・というより、先手と本陣が想像以上に速度を上げていましたね」
「皆気が逸っているんでしょうか・・・・」
「長尾衆はともかく、織田衆、一真隊を含めて鬼に一度はコテンパンにやられていますからね。そろそろこちらの番だと考えているのも当然ですわ」
「そのようではありますが、我々にとっての腐れ縁は鬼ではなくドウターだと言う事をお忘れ鳴きように」
長尾衆以外の者達は、一度鬼によって負けているのか焦った感じではあった。それと使番が来て、到着してからすぐに上段の間まで来てくれと言われましたが、私達はお頭代行として来ているので桜花を地上まで降ろさせてから、三人でワンセットである私達が行く事となった。
城門を潜り、上段の間へと急ぎますが坂本城内部は小谷城というよりも二条館に近い造りとなっていました。木板の廊下を足音高く歩いて、私達は上段の間へと駆け込みました。隊長は現在最前線で戦っているので、通信は切っています。
「お待たせして申し訳ありませんが、皆の者は揃っていますか?」
「いや。まだ三若が来ておらん」
「ウチも柘榴がまだよ。・・・・あいつ、何してんだか」
「まあここはあと一歩で最前線ではありますが、隊長は現在強化体の鬼と戦っている為来られませんので」
ここから見える最前線は既に煙が上がっているが、これは全ては倒している証である。
「すみません、佐々和奏遅れましたー!」
「犬子とうちゃーく!」
「・・・・おまたー」
「っすー!」
「遅いぞ三若ぁ!貴様ら何をしておった!」
壬月がいつも通りの説教かと思いきや、母衣衆集めて夜間警備の打ち合わせをしていたようらしいですが、柘榴も同じ言い訳だった。長尾衆七手組と織田の母衣衆で夜警体勢を整えていたそうです。
「あらそうなの?たまには偉いわね柘榴」
「へへーっ、御大将、もっと褒めるっす!」
「偉い偉ーい」
「っすー♪」
柘榴がそう言ったら、美空様はたまには偉い事をしたようだったのか。もっと褒めて褒めてーというオーラだったのか、柘榴の頭を撫でる
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