交節・相対する狩人と魔刃・前
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だった。
試合は終わり、第三回戦に入る様だ。
『第三回戦でーす! ライトさん、及びセスターさんは舞台まで上がってくださーい!』
「はい!」
「お、おす!」
自然体で部隊へと脚を進めるライトに対し、セネターはどこかぎこちない。
そんな彼に、ライトは苦笑いで告げた。
「別にそんな緊張すること無いだろ?」
「そ、そりゃあアンタはそうかもしれないけどさぁ……俺、上がり症なんだよ……仲間に煽られて出場しちまってさぁ……」
どうも本人的には極めて不本意な場へ出させられたらしく、セネターは表情までぎこちない物であった。
とはいえ……ライトの事を知らないのか、それとも知っていて尚なのか、やる気は十分であり諦めの感情はうかがえない。
そんな彼を見ながら横目でミザールのいる舞台を見やると―――ライトは思わず目を見開いた。
そう、あの寝まくりの変人が居たからである。
(確かガトウって名前だったよな……アイツ参加してたのかよ……)
何とも言えない微妙な表情で正面へと視線を戻し、セネター側から申し込まれて始まった、紫色のデュエル開始までのカウントダウンを一瞬睨んだ後、下へと目線を戻してセネターを眺めた。
メインウェポンは両手剣、そして左腕に楕円形のバックラーを装備しており、盾によるガードを合わせた、カウンターを用いるスタイルである事が分かる。
こういったカウンター戦法は、人型Modが代等するSAOでは中々に通用する戦法で、戦士率も低くなる代わりにある程度の鍛錬が必要な、中級者以上向けのスタイルだ。
馬鹿正直に正面から言っても、ソードスキルで反撃されるのがオチ。ライトは愛剣をダラリと下げたまま、どう攻めるか戦法のパターンを幾つも生みだし、組み合わせて行く。
そして……スタートの合図が鳴り響いた。
「シッ!」
「うおっ!?」
何故かライトは行き成り真正面から斬りつけ、強攻撃の重さで軽くノックバックさせた。余りにも唐突で、しかも想定していなかった攻撃の為、セネターの行動が一瞬遅れる。
その隙を逃さずライトは再び軸をずらして剣側へ接近し、まずは剣を水平に払って盾を弾く。
そのまま振り切った剣の切っ先を傾け、右腕を後ろに引いた。
単発重攻撃『ヴォーパル・ストライク』のプレモーションを、システムが感知し剣に光が宿り、刃が血の色に染まる。
セネターも一か八か、片手で垂直に振り降ろし、先に頭部を捉えんとしている。
「うおおおおおっ!」
「せい……らああっ!」
ぶつかり合うお互いの咆哮に呼応し、剣は加速する―――――しかし、ソードスキルには勝てないか、ライトの一撃を受け
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