例えばこんなゼゼーナンの怪はどうだろ
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ある日、ゼゼーナンは何者なのかという話になった。
ゼゼーナン、それは俺のペットのヒキガエル。数年前に温泉の隅っこに何故かぷかーと浮いていたので保護。そして何故か俺の顔を覚えているようなので、気に入ってペットにしたという経緯がある。このつぶらな瞳に愛嬌のある顔……かわいいぜ……。
「どうなのよ実際?本当に普通のカエルな訳?」
「どう見たってカエルでしょ?楯無さん何言ってんの?」
しかし楯無さんは全くそうは思ってくれないらしく、それどころかゼゼーナンが本当にカエルなのかを疑う始末。んな事言われたって……カエルじゃなきゃ何だって言うんですかね。実は妖怪変化だとでも言うつもりなんですか?
「目視やデータ採取で得られるゼゼーナンの生体情報は間違いなくヒキガエルを示してるよ?」
「ほら、オウカだってこう言ってるじゃん」
「むむむむむ……そ、それはそうなんだけど………」
楯無さん曰く、ゼゼーナンには高い知性があるんじゃないかと言うのだ。でなければ前に生徒会室に忍び込んだ産業スパイを威嚇するように水槽から突如脱走するとは思えないと。……え?そんなことあったの?まぁいいけど。
「何があってもゼゼーナンは俺のペットだからね?殺処分とかしちゃヤだよ?」
「しないわよ!」
『私もやぁよ、カエル一匹殺すために展開されるなんて。中国じゃ食べるらしいし楯無食べてみたら?』
「「絶対に駄目(無理)ッ!!」」
その瞬間、楯無さんとちょっと通じあった気がする。まぁ気がするだけで拒否に至った経緯が違うんだけど。しかしそこまで言われたら俺も引き下がれない。束さん、例の物を!!と電話すると、数分後うしおとほむらが待機形態のトウカ(10月17日の日記に登場)を連れててちてち歩いてやってきた。
「おとーさ〜ん!博士に言われて頼まれた物もってきたよ!」
「初めてのお使いなの!」
「おーよしよし!よく出来ました!なでなでなで……」
「えへへ……♪」
「もっと褒めて〜!」
もうね、可愛くてしょうがないんですよこの二人。子供ってなんでこんなに褒めてあげたくなるのかな?父性的な本能なのか、ついつい長く面倒見てあげたくなっちゃうのだ。ついでにトウカもなでなで〜……そんなに真赤になって照れなくてもいいと思うよ。
さて、それはそれとして……
「ジャーン!!GMリンカーを基に束さんが開発した最新鋭装備!『カエリンガル』!!これの機能は――」
「カエルの言葉が分かる?」
「………そうです」
台詞を取られてテンションがダダ下がりした。ひどいや楯無さん、人のささやかな頼みを横からかっさらっていくなんて。
ま、それはされおいて『カエリンガル』だ。これは言われたとおり、カエルの微弱な脳波や鳴き声からカエルの現在考えてい
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