暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico32大嵐の前の軽風
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色々な味を楽しめる、というもの。このシャルちゃんが創案した、屋台制覇作戦はなかなかに利を得ることの出来るもので、一商品をみんなで分け合うから食べる量は少ないけど、その分ほかの料理を多く食べることが出来る。そう言うわけで、テーブル席を確保しておくベッキーちゃんとリインを残したうえで一度解散。

「それじゃあ、ジョン君。一緒に行こうか」

「うんっ! 荷物運びは僕に任せて、すずか!」

「うん、ありがとう、ジョン君」

最近のジョン君は頼もしくなってきたな。それが嬉しくもあるし、弟感覚だった感情もなんて言うか、私の中で少しずつ別の何かに変わって来てる気がして妙な感じもする。私のことを慕ってくれて、大事にしてくれて。うん、それが嬉しい。

「まずは・・・カリーヴルストから・・・」

シャルちゃんとルシル君が食べていたものと同じ料理から購入。半分に切られたソーセージ8個とポテト数十本近くが載せられたお皿(使い捨ての紙製だね)をジョン君に持ってもらって、次の料理を買いに向かう。

「ちょっとだけつまみ食い〜」

ジョン君がカリーヴルストのお皿からフライドポテトを1本取って食べたから、「ダメだよ、ジョン君」注意すると、「すずか、あーん」私の口にポテトを1本差し出して来た。断ろうにもジョン君の笑顔には逆らえず、「あーん」に応じた。
男の子にこんなことしてもらうのって初めてだよね。なのはちゃん達のような同性同士でなら何度でもやったことがあるけど。男の子に初めてしてもらった。そう思うとトクンと心臓が高鳴った。

「ルシルがシャルにしてたんだ。シャルはすごく喜んでるように見えた。だから僕もやってみたんだ♪」

これははやてちゃんやヴェロッサさんに聞かれなくてよかった話かも。そう思ってると「すずかは嬉しかった?」って訊かれた。私は少し考えた末に「うん。嬉しかったよ、ちょっとドキドキした」って答えた瞬間、口を閉じた時に唇がジョン君の指に触れた、それを思い返したら急に顔が熱くなった。

「すずか!? 顔が真っ赤! 熱!? 熱でも出たの!?」

「ぅえっ!? あ、い、ううん、なんでも! 何でもないから!」

「うそだ。だってこんなに・・・」

「っ!!」

ジョン君が空いてる左手で私のおでこに触れて熱を測ってきた。私自身でもおかしいって思えるほどのドキドキ。確かに最近、ジョン君は男の子だな、って思うようになったけど、こんな急にドキドキするものなのかな。

「やっぱり熱があるんじゃない?」

「だ、大丈夫! 熱は熱でも病気の熱じゃないから!」

あたふたと後退しようとして「あっ」小石か何かに躓いちゃったのか仰向けに転びそうになった。耐えようにもそれが許されない程にパニックを起こしてたから全ての行動が制限されていて、
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