第一章
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本当に出るらしいんだよ」
話を信じている知人達は笑い飛ばす王に言った、王の黒い髪の毛を短く刈った長方形の顔を見つつ。その広い口と細い目と眉も見つつ。
「これまであの中で何人も死んでいるんだ」
「女中の鬼が出てな」
「首を吊った縊鬼も出るんだぞ」
「紅衛兵の連中も相当殺されたらしいんだ」
「中に入った人で一人も帰った人はいない」
「そんな場所なんだぞ」
こう口々にだ、王に話すのだった。
しかし王の考えは変わらない、やはり笑って言う。
「よし、そんなに怖い鬼が出るのなら」
「どうするっていうんだ?」
「一体」
「何か考えがあるのか?」
「まさか洋館に住むとか言わないな」
「いやいや、もうしっかりした家はあるし別荘も広東に買ったよ」
それでというのだ。
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