暁 〜小説投稿サイト〜
『DIGITAL MONSTER X-EVOLUTION:Another-X』
第二幕:【立ち返りし日々に安寧無し】
[1/9]
[8]
前話
[1]
次
最後
――――
昨日
(
かこ
)
から
今日
(
いま
)
へ。
――――
今日
(
いま
)
から
明日
(
みらい
)
へ。
その流れこそが、世界の定め。
――――
過去
(
きのう
)
から
現在
(
きょう
)
へ。
――――
現在
(
きょう
)
から
未来
(
あした
)
へ。
その流れこそが、この世の掟。
繰り返し。繰り返し。繰り返して、繰り返す。
何かを刻んで。何かに刻んで。何かで刻んで。
その刻んだモノが、世界を造り続ける。
…………たとえそれが。
どれほど不毛で、不穏で、不変で、不安定で、不可思議ながらも続いてゆく世界でも。
きっと。どこまでも、世界は
無くならない
(
つづいていく
)
と。
――――そんな嘘を、ぼくらは“まだ”信じていた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
第二幕:【立ち返りし日々に安寧無し】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【旧世界】。
【
NDW
(
ニューデジタルワールド
)
】と区別するために、呼称を改められたこの世界には、未だ多くのデジモンが存在した。
原型となった生物と同じ営みをする者。
人知の及ばぬ近未来の摂理を往く者。
そして、不条理なる“悪性”を布く者。
**********************************************
――――嘲笑が、
谺
(
こだま
)
していた。
此処は嵐と云う名の、暴虐の腹の中。
空は闇に染まり、立ち籠めた黒雲が稲妻と暴風を吐き出し、氷雨が容赦なく身体を殴打する。
巨大な拷問器具と成り果てたその場には、苦しみ
の
(
・
)
た
(
・
)
う
(
・
)
つ
(
・
)
6体の影。
――――山吹の機竜・“メタルグレイモン”。
――――蒼月の人狼・“ワーガルルモン”。
――――灼火の鳥人・“ガルダモン”。
――――強堅の甲蟲・“アトラーカブテリモン”。
――――怒涛の海獣・“ズドモン”。
――――魅惑の妖精・“リリモン”。
皆、一様に名の知れた“完全体”デジモンである。
弱いわけではない。寧ろ、強者の位にあるほどだ。
何故ならば、デジモンとしての完成形態は、本来“完全体”でこそあるからだ。
それ以上、その先へは――――進めるモノは、ほんのごく一部の、更に一握り。
“究極体”などという括りは元々、後になって
生み出
(
発 見
)
された
分類
(
カテゴリ
)
に過ぎないのだ。
…………繰り返すが。彼らが弱いわけでは、断じて、ない。
それが、圧倒されている。蹂躙されている。
「――――如何に完全体が雁首を揃えたとて、『力束ねし者』亡き今
[8]
前話
[1]
次
最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ