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『DIGITAL MONSTER X-EVOLUTION:Another-X』
第二幕:【立ち返りし日々に安寧無し】
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―――【ナイトレイド】ッ!!」
視界を埋め尽くさんばかりに解き放たれた“闇色の蝙蝠”は、6体目掛けて殺到した。
――――瞬間。
突如吹き荒れた“蒼の旋風”により、蝙蝠は残らず塵へと還ることになる。
「な――――に――――ッ!?」
想定した事象とは、あまりにかけ離れた結末。
今度は、ヴァンデモンが戦慄する番であった。
「何――――が、起こっ――――ッた!?」
「――――決まってるじゃん。悪い子へのおしおきタイムさ」
疑問からの即回答。
単純にして明確なその返答は、しかしヴァンデモンにとって重要ではない。
一
(
・
)
体
(
・
)
何
(
・
)
者
(
・
)
の
(
・
)
発
(
・
)
言
(
・
)
か
(
・
)
。それが、最大の問題だった。
声はすれども姿は見えず。ヴァンデモンをして――――否、この場に居る全員の目には、“蒼い風”が
躍る様しか見えない。
「!! 貴、様、はッ!!」
だ
(
・
)
が
(
・
)
。
そ
(
・
)
れ
(
・
)
故
(
・
)
に
(
・
)
。
こんな芸当を可能とする者は、デジモンの中でも極めて限定される。
「“
蒼穹
(
ザ・ブルー
)
”。“蒼風の守護者”。“天裂く蒼雷”。“
神速の蒼竜騎士
(
ゴッドスピード・ドラグナイト
)
”!!」
憎々しげにヴァンデモンが吐き捨て、
「【ロイヤルナイツ】――――“アルフォースブイドラモン”…………!?」
ワーガルルモンが、
愕
(
おどろ
)
きの声を上げた。
「ふっふっふ………………イエス、アイ・アム!」
不敵に笑う“蒼い風”が、その姿を現す。
――――全身に纏う『ブルーデジゾイド』の蒼鎧。
――――“蒼き幻竜”の系譜を色濃く映す、その姿。
――――伝説に謳われる“
聖なる力
(
アルフォース
)
”をその身に宿した“蒼天の覇者”。
【ロイヤルナイツ】が一、“アルフォースブイドラモン”に相違なかった。
「何故【ロイヤルナイツ】が此処に!? 【
NDW
(
ニューデジタルワールド
)
】の管理に掛かっているのではないのか!?」
「ん。ドコの情報かは知らんけど、ンなガバガバな
護り手
(
セキュリティ
)
が罷り通る筈がねーでしょが。
腐っても僕らは【ロイヤルナイツ】だぜ? 助けを呼ぶ声あらば、ご期待通りに即参上、ってわけよ」
やれやれだぜ、と肩を
竦
(
すく
)
めながら、ワザとらしい態度で挑発をするアルフォースブイドラモン。
…………そんな余裕を見せるような最中でも、彼には一分の隙も見当たらなかった。
「っつーワケで、覚悟はヨロシか? いや、希望なら10秒ほど猶予をあげても良いんだけど――――」
ふと、アルフォースブイドラモンの声が途切れた。
ヴァンデモンの様子がおかしいことに気付いたからだ。
「――――ォ、
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