暁 〜小説投稿サイト〜
『DIGITAL MONSTER X-EVOLUTION:Another-X』
第二幕:【立ち返りし日々に安寧無し】
[2/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
、有象無象では話にならぬわ」
嘲笑の主が、闇の嵐の中心で嘯く。その正体の名は――――“ヴァンデモン”。
“貴族”、“悪虐の王”、“不滅の不死者”…………数々の異名を持つ、デジモンである。
「ククク…………このまま、我が『闇のチカラ』に平伏すがいい」
「…………ふざッけるなッ! 誰がオマエなんかに…………ッ!」
軋みあげる身体を叱咤し、メタルグレイモンが立ち上がる。
その瞳には、義憤の炎に満ちていた。
「【ギガデストロイヤぁああああ】――――ッ!!」
吼えるような呻き声と共に、メタルグレイモンの全エネルギーが胸部に集中し、
絶叫と共にその胸部装甲が開放。
核弾頭クラスの威力を誇る、必殺の生体ミサイルが放たれる!
「フ…………無駄なことを」
対してヴァンデモンはマントを広げ、その内部から【闇】を解放した。
「【ナイトレイド】!」
【闇】は無数の蝙蝠を形作り、群れを成してミサイルへと殺到する。
――――両者の繰り出す『必殺技』が、真正面からぶつかり合う!
「!!」
が、直後に起こる筈の衝撃も爆風も――――それどころか、激突音すら聞こえることは無い。
何故なら、メタルグレイモン必殺の一撃は、闇色の蝙蝠どもに
喰
(
・
)
ら
(
・
)
い
(
・
)
尽
(
・
)
く
(
・
)
さ
(
・
)
れ
(
・
)
て
(
・
)
い
(
・
)
た
(
・
)
。
無情に。無残に。無慈悲に。
そして、獲物を喰らい終えた闇色の軍勢は、次の
標的
(
ターゲット
)
に狙いを定める。
――――即ち、メタルグレイモンを。
「【カイザぁぁネイル】ッ!!」
刹那、網目の如く交差した斬撃が、蝙蝠の群れを瞬く間に切り刻む。
メタルグレイモンの背後から飛び出した、ワーガルルモンによるものだ。
「ぬッ」
「だァあああああああ――――ッ!!」
一瞬で間に割って入り、間合いを詰めたワーガルルモンは、そのまま息も吐かせぬ
接近戦
(
インファイト
)
を挑む。
両の拳での
連打
(
ラッシュ
)
。
連打
(
ラッシュ
)
。
連打
(
ラッシュ
)
。
連打
(
ラッシュ
)
。
連打
(
ラッシュ
)
。
連打
(
ラッシュ
)
。
速射砲のような、連打。
さ
(
・
)
れ
(
・
)
ど
(
・
)
。
「…………ッ!!」
これほど打ち込んでいるにも関わらず、ヴァンデモンの黒い
外套
(
マント
)
を、突き破るには至らない――――!
「――――その程度か? ん?」
「ッ、【円・月・蹴り】ィッ!!」
不敵に嗤うヴァンデモンに、直感的な危険を感じたワーガルルモンは大きく後方へ飛び退きつつ、
強靭に発達した脚から半月型の衝撃波を蹴り出した。
この判断は、正しかった。
「【ブラッディストリーム】!」
外套
(
マント
)
で死角になっていた方のヴァンデモンの手から、血のように赤い
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ