例えばこんな未来もありえたかもしれない(完)
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事は、私はゴエモン以上に知ってるつもりだから。
同じ男を好きになってるんだから。
「ゴエモンの為!!たったそれだけの事実があれば、オウカは千の空母でも万のミサイルでも、億のISだろうと喜んで敵に回すんだよ!!アイツのことがこの世界で誰よりも大好きだからだ!!……だがな!!だからこそ、本当はすげぇ弱い子なんだよ!!弱いけど、それでも守りたいから戦ってるんだろ!!それを天才だか盆栽だか知らんいけすかないクソガキにくっつかないと戦えない分際で……一人で戦えもしない奴が知った風に言うんじゃねええええええええええええッ!!」
外面もへったくれもなく、私は言いたいことを目一杯叩きつけてやった。
「そしてもう一つ!!私もなぁ、オウカに負けないくらいゴエモンの馬鹿が好きなんだよッ!!トボけてるところも、優しいところも、ふにゃっと笑ってるところも、本当は一杯苦しんでたのにそれでも御人好しだったところも!!ゴエモンが私のことを受け入れてくれたとき、私は決めたんだ……ゴエモンが求めるなら、私はあいつの障害になる相手を一人残らず叩き潰してゴエモンを守り通してやろうってなぁッ!!」
世界は狭くて暗かった。何年も何年も、私の心はずっと縛り付けられていた。あのクソッタレな実験室の隅っこで暗い場所に引きこもって、灰色の世界に怯えて震えていた。震えてる自分に気付きたくなくて、自分で自分の心を殴りつけながら。
そんな世界で、光が見えたんだ。
真田悟衛門っていうお人よしが、私にある筈のない『家族』をくれたんだ。
オウカがいた。ニヒロがいた。光子さんも、ラウラみたいなやつも……あいつの光を見たから、全部開けて行ったんだ。
「そうすると決めたから……あいつと歩むんだと決めたからッ!!!」
どくん、と心の奥底で激しい胎動が起きた。
『産まれる、唯一無二の意志が……!始まる、ジェーン・ネスキオと私が……!これが始まりだ!生命の叫びだ!!』
――唯一仕様特殊能力『海誓山盟』、覚醒。
効果は、ただ一つだけだ。
ただ、『ジェーンが心に誓った盟約が果たされる限り、ジェーンは無敵になる』。
無限の出力と、無限の回復。そして無限の防御力と無限の攻撃力。
そして、ジェーンが自ら心に誓うのは、ただ一つ。
「目の前に敵が現れて、ゴエモンが助けてって言ってるんだよ!だから――」
白き髪を振り乱す妖艶なる鬼神は、無限に増幅されたエネルギーを自らの剣に注ぎ込み――全てを、縦一閃に斬り裂いた。
「てめぇらはここで纏めて経津陀斬れちまいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
その瞬間、リューガは本
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