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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第172話 似た者同士
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るが、実際に現実では起こっていない。そんな訓練を続けていれば、実戦時での恐怖を抑制する事も出来るだろう。

 日本でも少なくないゲーム感覚で人を殺すと言う行為。

 それが、軍内で推進されようとしている。そこにも勿論、命を軽んじる危険性があるのだ。

 故に、GGOの運営の真の目的は最強の兵士を作り上げる為の養成プログラム、と認識をしていたが、それを議論し、どういう形になるのかは知る由もないし興味もない。

 ただ、そう思った、考えた。それだけであり、そこへと干渉するつもりも毛頭ない。ゲームなら兎も角、現実世界での争い事は昔から毛嫌いしている事もあってだった。


 話は大分それた為、元に戻そう。


 この世界、銃の世界へと脚を踏み入れた者が、周囲を確認していた。初期配置はこの場所なのだろう、と理解する。いつ見ても、ALOとは全く逆の町並み。
 メタリックな質感を持つ高層建築群が、大都市の様に並び、そして天を衝くように黒々と聳えている。機械の街(マシン・シティ)。と形容した方が判りやすい。いたるところで、機械的な色と音の洪水で、自然だといえるのは、この天に浮かぶ赤い空だけだから。

「………」

 頭の中で様々な思考を張り巡らせつつ、脚を進めた。ゲームを開始する時の癖でもあるだろう。

 初期配置されているドーム状の建物の前に広がる金属板の通路には、無数のプレイヤーが歩いている。ある者は、武器を見せ合う様にし、ある者は腰をかけて座り込み話し込んでいる。一連して言えるのは、皆が屈強な兵士の外見。以前までの、キャラクターは獰猛な外見、とは何処か程遠いモノでやや好みからは外れるモノだったが、素顔を曝されたあの世界と比べたら全然マシと言えるものだ。……が、とは言っても、もう何年も殆ど現実の容姿に近いアバターで過ごしているから、最近ではそれは薄れている。

 それでも、男であるならば屈強な肉体。

 簡単に言えば、ハリウッドのアクション映画で主役を張るような屈強な外見が望ましいだろう。これからの事を考えると、どうしても目立つ必要があるからだ。と、内心思いつつ、自身の手を見た。


――その瞬間、嫌な予感がカラダを廻った。


 驚くほど細い指、そして白い肌。
 以前入った時のアバターのそれよりもはるかに小さいし細い。目を何度も瞬きさせて確認するが一向に大きくならない。……当たり前だが。そして、軽く頭を振った時だ。背中に何か感触があった。
 いったいなんだ?と手を伸ばして確認すると……、髪の毛が異様に長い事にも気がついた。そして、縄の様に纏まっているのは縛っているから、だろう。

 別にコーディネートをしたわけでもないから、これは初期仕様?

 そして、嫌な予感、と言うより殆ど確信に近かったが
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