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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第486話】
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「っ……!」
何度も切り結び、攻防を繰り広げる漆黒の機体と鷹月しずねだが、パワー差によって徐々に押され始めていた。
腕には既に切っ先で切れた切り傷が出来ていて、赤い血が腕を伝い、打鉄の装甲を伝って地表に落ちていく。
更に切り結ぶのだが一瞬の隙をつかれ、近接ブレードが弾き飛ばされた――しずねの表情が青ざめる、得物を失い、盾で防御しようにも既に振り下ろされた切っ先が映っていたからだ。
ギュッと瞼を閉じるしずね――そして、心の中でヒルトに助けを求めた。
「――やらせるかよッ!!」
「――――!?!?!?」
鈍い金属音が轟き、漆黒の機体は巨大な拳によって吹き飛ばされ、長大な剣も根本から折れた。
「しずね、無事か?」
「ヒルト、君……」
ヒルトの顔を見たしずねは安堵の表情を浮かべた。
「ん、見たところ大丈夫そうだな」
「う、うん。 ……ヒルト君の方が、怪我してる……」
「俺か?」
そう言ってヒルトは腕を見る、そしてそのまま腕を掲げるとニッと笑顔で――。
「このぐらい問題ないさ、これがな」
そう告げるヒルトだったが、激痛が全身を駆け抜けていた。
だが、しずねを安心させる為に時には強がりを見せる必要もあったのだ。
「さて、後は俺に任せてくれ」
「だ、ダメだよ! わ、私も――」
「それこそダメだ、嫁入り前なのにこれ以上切り傷をつけさせる訳にはいかないさ。 ……しずねだけじゃない、他のみんなにもな」
そうヒルトが告げると自然と心臓の鼓動が高まり、頬に熱を帯びるのを感じてしまったしずね。
ヒルトはそれに気付かずにそのまま漆黒の機体と交戦に入った。
「ヒルト君……無茶しないでね……」
そんなしずねの祈り、ヒルトに届いたかは定かではない。
折れた腕を無理矢理掲げた為、激痛が全身を襲っていた。
『搭乗者のバイタルの低下を確認、速やかに戦闘行為を中断し、治療を――』
「してる時間はないんだな、これが!」
ギガント・マグナムの拳を漆黒の機体へと叩き込む、何度も何度も打ち込み、止めの一撃と謂わんばかりにコア部分を貫く。
ぐらりと体勢を崩し、漆黒の機体は地表へと落ちていく――そしてギガント・マグナムの手のひらにはISのコアが握られていた。
「……さっきの二機は破壊したからな、可能な限りはコア回収しないと……。 っぅ……!」
折れた腕の痛みが全身を駆け抜ける、無理して攻撃を行った為か痛みが更に悪化していた。
「……痛がってる場合じゃない、まだ……居るんだ……襲撃者は!」
ハイパーセンサー
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