ハメツノヒカリ編
ターン32 光の結社とアカデミアー1F−
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「霧の王で攻撃、ミスト・ストラングル!」
「うおおおおっ!」
高野 LP1200→0
ライフの全てを失い、その場に崩れ落ちる中野、野中の連れだった3人衆最後の1人、高野。はい、一丁あがりっと。そのまま先に進もうとする僕らに、後ろから質問が飛ぶ。よっぽど混乱しているのか、ほとんど叫ぶような声音だった。
「なんだよ、いったい何しに来たんだよ!?」
「……殴り込み、さ」
その問いに、たった一言で返事する。他に聞きたいこともなさそうだったので、それを最後に振り向かず、僕らはホワイト寮の門をくぐった。
ところで、なぜ今こんなことになっているのかには、少しばかり時間をさかのぼらなければならない。具体的には、グレイドルの力を得てエド相手にも水入りになるまで粘れるようになった日の夜に戻る。
「ねえ皆、今から暇?暇ならちょっと付き合ってほしいんだけど」
「ん?どっか行くのか?」
「どうせここにいてももう寝るだけだ、どうしてもと言うなら乗ってやらんこともない」
相変わらずふさぎ込んだ翔の部屋に食事を運んでから、他のメンバーと一緒に食堂で夜ご飯を食べる。その途中、ふと思いついたというように聞いてみた。とりあえず話の掴みが良好なのを確かめ、ならばと一気に本題に入る。
「光の結社にね、殴り込みをかけようかと」
「え?えっと、殴り込みって……俺たちがか?」
「まーね」
できる限りかるーく言ったつもりだったが、それでもやはりそのまま流すには無理のある話だったようだ。
「ど、どうする万丈目、清明の奴だいぶため込んでたみたいだぞ」
「ああ、こんなこと言いだすまで思い詰めてたとはな」
「お2人さん、聞こえてるよー。ったく失礼だね。だいたい、この夕飯の時点で何か思わなかったの?」
「何かって……このトンカツがか?」
「せっかくゲン担ぎだけのために奮発していい豚肉トメさんから買ったってのに。グラムいくらする肉だと思ってんのさ」
熱弁するも、料理に縁のないこのメンバーに食費の話をしても今一つピンとこないらしい。思ったより反応が薄いのに多少がっかりしつつも、どうにか気を取り直して説得の続きに当たる。トンカツ云々はあくまでついでにすぎない。値段的にはついでどころかメインだけど。
「まあ、それはいいとして。僕が今夜決行にしようと思ったのには他にもわけがあるのさ。エド・フェニックスだよ」
「エドが?今日、エドと会ったのか?」
「会ったどころかデュエルもしたよ。まだギリギリ負けてない。それでエドなんだけど、実は今日……」
エドの考えや、何をしているのかといったことをここで一気に話す。さすがに本人の許可もとってないのにBloo−Dについてペラペラ喋るのは失礼なんてレベルじゃないのであ
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