マブラヴ
1072話
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浸っている場合じゃないか。千鶴、その辺にしておけ」
「アクセル君、助けるのが遅いよ」
救いの目でこっちを見てくる夏美に視線を向け……
「夏美で遊ぶのは、向こうで合流してからでも構わないだろ」
「アクセル君っ!? っていうか、私で遊ぶって何よ! そこはせめて私と遊ぶでしょ!?」
裏切られた、という視線をこっちに向けてくる夏美だったが、やっぱり夏美は弄られてこそのキャラだよな。
そんな俺の思いを理解したのだろう。千鶴もまた満面の笑みを浮かべつつ口を開く。
「そうね。今日はゆっくり夏美ちゃんとお話出来るんだから、楽しみは後に取っておいた方がいいわね。ああ、それとも夏美ちゃん。私の家に泊まっていく?」
「え……いや、その、ちょっと……だって、ねぇ」
チラリと俺の方へと視線を向けてくる夏美に、問題はないと首を横に振る。
「俺は別に構わないぞ。幸い部屋は幾つも空いてるから、部屋が足りなくて困るって事はないし」
「だって……その、酒池肉林のドロドロなんでしょ?」
「夏美姉ちゃん、酒池肉林って何や? 美味いんか?」
「あー……ちょっと小太郎君にはまだ早いかな。もう少し大きくなってからなら」
「むっ、こう見えて俺かて成長してるんやで!」
そんなやり取りをしつつ、結局移動出来たのはそれから10分程経ってからだった。
……しかも俺の影のゲートで無理矢理。
「ふむ、つまり拙者達の仕事はその恭順派とやらが隠している何かを見つける。そういう認識で構わないでござるか?」
「そうだ。ただしアメリカ軍よりも早く、尚且つ見つからないようにしてという注意書きが付くがな」
長瀬の言葉にコーネリアが注文を付ける。
「ふむ、なるほど。それで夏美殿の出番という訳か」
「……テロリストのアジトに潜入するなんて……」
ブルブルと震えながら告げてくる夏美だが、依頼する内容を聞いてなかったのか?
エザリア辺りなら、当然その辺の事情を話してもおかしくないかと思ったんだが……いや、違うな。寧ろこの手法は近右衛門か。
正直に話せば恐らく夏美が引き受けるかどうか微妙だという事で、千鶴の前に強制的に引っ張っていく事にしたんだろう。……まぁ、完全に俺の予想だが、決して間違っているという訳ではない筈だ。
近右衛門は何だかんだでその辺り非常に強かだしな。
そして事実……
「あら、夏美ちゃん。私のお願い聞いてくれないの?」
「いや、だってちづ姉、テロリストよ!? 私はただの大学生なのに!」
「……あの修羅場を生き抜いてきたんだから、決してただの大学生って訳じゃないと思うんだけど。それに、夏美ちゃんのアーティファクトを考えれば、向こうに見つかる危険はないでしょ? そして小太郎君が護衛に付
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