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短編集
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あっぱれ!天下御免 短編(タイトル未定)
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と思いまして」

 そう言うと、困ったような笑顔を浮かべる逢岡。
 これは逢岡が払うべき金じゃない、そう思った俺はランチ分の金額だけ取って、残りは彼女の手に返した。

 「逢岡、これでお前さんが払ったら仲村が増長するだけだ。あいつの為を思うならば、きっちり代金を払わせてくれ。俺からはしばらく無償奉仕という形で罰を与えるだけだからな」
 「いえ、でも……」
 「そんな思いつめた顔しなさんな。綺麗な顔が台無しだぜ」
 「そ、そんな、きき、綺麗だなんて…!?」

 何故か急に慌てふためき始めた逢岡を見て、不思議に思う。
 だが、公衆の面前でこんな姿を見せるわけにもいかないので、頭を数度撫で落ち着かせる。

 「ひゃっ!?」

 頭を撫でたら、更に錯乱し始めた。
 あれ?
 妹が泣いた時とか撫でると落ち着いたんだけどな。

 (うわ、出たよ。旦那の女殺しテクニック)
 (あれで堕ちない女はいない)
 (つか、なんであそこまで真っ赤になってて気が付かないのかね)
 (あー、それ分かる)
 (それにしても、逢岡様の乙女な一面を見られるなんて、ここの常連になっててよかった)
 ((同感だ))

 何時まで経っても、錯乱したままの逢岡に俺はあたふたしたままで、途中で長谷河がやって来なかったら、閉店まで逢岡の面倒を見なくてはいけなかっただろう。





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