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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第169話 現実の痛み
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。
――……これから久しぶりにあのゲームをするんだ。
色々と乗っている本を買う為に。普通、このネット社会。調べれば簡単に判るし、通信販売をすればすぐ、と言わずとも家にいたままで、手に入る。だけど……外の世界も思う存分に楽しまなければならない。
それは、この数年で本当によく判った。自分から 足を1歩、踏み出さなければ、景色は見えてこないと言う事を。そして、これこそが親が願っていた事でもあった。……彼にはまだ判らない様だったが。
「さて、次は……ん?」
左手に下げた買物袋を抱え直し、前を見た時だ。
2つの建物の隙間、所謂路地に人影が見えた。
街中であれば、アーケードの中であれば、人がいても別段不思議ではないだろう。だが、なぜだろうか……? この現実の世界だというのに、
あの世界
(
・・・・
)
で感じたある気配を視た気がした。
……不快な気配を。
見えた人影は4つ。
路地の奥の方にいる様だが、視力には自信がある。PCばかりしているのに、眼は本当に良かったから。その対立状況は3:1。1人を3人がかりで、追い詰めている様にも見える。まだ、話まで聴いていなかったから、一概には言えない。
だから、足音を成るべく殺しながら、向かっていった。
彼、事 《竜崎隼人》がこの町に来たのは全くの偶然である。
綺堂の用事に一緒について来た、というのが正しい。
台東区、東京国立博物館の館長とは古馴染みらしく、その彼に会いに来たとの事。
博物館で使われているクラウドコンピューティング、そして防犯システムもそう、隼人が関わっている事も多いから、是非にと以前から呼ばれていたという経緯もある。今回が丁度良かった。そして、隼人にとっても東京国立博物館、所謂《トーハク》には前々から興味があった事もあるのだ。
隼人が不快感を感じ取った路地裏では、その感覚に間違いのない事が行われていた。
「じゃ、下ろしてきて。ATM近いし、ラクショーでしょ? なんならカードと番号渡せばうちらが行ってくるけど?」
「………」
詩乃が出会ったのは、3人の女子生徒。リーダー格の遠藤と言う女性を筆頭にしたメンバー。
同じ制服……だが、スカートの丈に多大な差があるから素直にはうなずけない。この3人は、東京の高校に地方から出てきたばかりで、当然知り合いも居なかった詩乃に初めて声をかけた来た者達。気さくに話しかけてくれて、地方から出てきたばかりで、とある出来事もあり人見知り、人間不信になりかけていた彼女もやがて、4人でファーストフード店にまで寄ったりする様になった。主に、話は聴く側であり、話題によっては閉口する事もあったけれど、詩乃は嬉しかった。
――……自分の過去を
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