十の鍵と二の鍵
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。
「どうしたんですか?」
「俺、あいつに言い忘れたことあった」
そう言うとナツさんは扉を勢いよく開けて部屋から出ていってしまう。
「あいつってユキノさんのことだよね?」
「何を伝え忘れたのかな?」
ナツさんは剣咬の虎を毛嫌いしてたし、ユキノさんに何か変なこと言わないといいんだけど・・・
「ウェンディ、早くいらっしゃいよ」
「一緒に入ろうよ〜」
俺とウェンディがナツさんが開けっぱなしにしていた扉を閉めると、シャワールームからシャルルとセシリーが顔を覗かせる。
「うん。今いく」
ウェンディはそう言うと替えの服を持ち、シャワールームの扉に手をかける。
「シリル、絶対覗かないでよ」
「俺が今まで覗いたことがあったかよ・・・」
ウェンディが意外と俺のことを信用してないことにガッカリとする。ウェンディはそれに気づき謝罪して来るがセシリーたちにまた呼ばれるとシャワールームの方に足を進める。
「そんなに落ち込まなくてもいいじゃない」
「いや・・・まぁ・・・」
ルーシィさんに笑顔でそう言われ、とりあえず気持ちを落ち着かせる。
「というかルーシィさんはよかったんですか?」
「何が?」
「黄道十二門の鍵、全部揃うなんてもうないかもしれませんよ」
「ああ、そのこと」
俺がそう言うとルーシィさんはポンッと手を叩く。
「いいの、あたしも昔は全部揃えるんだぁ、なんて思ってたけど、今はそうでもないから」
「そうなんですか?」
「うん。剣咬の虎の人とは言え、あの人も星霊のことをとても大切に思ってる。
あたしには、あの人と星霊の絆は切れない。ううん、切りたくないの」
ルーシィさんのその言葉に納得する俺。ルーシィさんらしくていい考えだと思います。
「それにしてもナツ、ユキノに何の用なのかしら?」
「あんまり余計なことしないといいですけど・・・」
ルーシィさんと俺はナツさんが何をしに行ったか不安だったけど、ハッピーもついてるしそれほど気にしなくてもいいかということになり、それぞれ自由時間を過ごしてナツさん、グレイさん、エルザさんの帰りを待つことにした。
第三者side
王宮のある一室、アルカディオスはその暗い部屋で小さなランプを灯し、何かの資料に目を通している。
「十の鍵を持つ少女と二の鍵を持つ少女。
十二の鍵が揃う!!エクリプスは完全に起動する!!
ゼレフゼレフゼレフゼレフ!!フフフフフッ・・・フハハハハハハッ!!」
部屋の外にまで響いてくる笑い声。その声をあるものが聞いていた。
「なんだ・・・謎の魔
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