十の鍵と二の鍵
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ハニーボーンにて・・・
俺たちは宿の前にいたユキノさんを部屋へと招き入れる。テーブルにユキノさんと向かい合いルーシィさんが座り、俺とウェンディ、ナツさんはルーシィさんの後ろに立っている。
ただ、ナツさんが剣咬の虎ということでかなりユキノさんを睨んでおり、ユキノさんも黙ったままのため大変空気が重い・・・
「ねぇ?お腹空いてない?魚食べる?」
「そうじゃないでしょ」
「ハッピー黙ってて〜」
重たい空気の中、ハッピーはユキノさんに持っている魚を進めるがシャルルとセシリーが呆れながら突っ込みを入れる。
「実は・・・」
ハッピーの間抜けな発言でようやくユキノさんが口を開く。
「ルーシィ様にご用があって・・・」
「用事?あたしに?」
「はい。ルーシィ様に大切な用事があり、伺いました」
どうやらユキノさんはルーシィさんに何かあって来たようだ。
「セイバーが何の用だよ」
「そんなに敵意を出さなくてもいいじゃないですか」
「話くらいは聞いてあげましょう?」
剣咬の虎というだけでナツさんはどうも嫌ならしく、嫌悪感丸出しでユキノさんにそう言う。俺とウェンディはナツさんをなだめながらユキノさんの話に耳を傾ける。
「あつかましい申し出ではありますが・・・これを」
ユキノさんがそう言いテーブルの上に置いたものは、2本の金色の鍵。
「双魚宮の鍵と天秤宮の鍵、この2つをルーシィ様に受け取っていただきたいのです。
「え!?」
ユキノさんの突然の申し出にルーシィさんだけでなく、俺やウェンディたちも全員が驚く。
「そんな・・・無理よ、もらえない」
「1日目、あなたを見た時から決めていました。大会が終わったら、この鍵をお渡ししようと」
鍵をもらえないと言ったルーシィさんに対してユキノさんはそう言う。
「大会終わってねぇじゃん」
「まだあと3日も残ってますよ?」
ナツさんと俺がそう言うと、ユキノさんは顔をうつむかせる。
「私の大会は終わりました」
「「「「「「「?」」」」」」」
ユキノさんの言葉の意味がわからず、?を浮かべる。
「私の代わりには、恐らくミネルバ様が加わるでしょう」
ミネルバ?誰だそれ。
「これで、剣咬の虎を変えた最強の6人が揃います」
「それって・・・」
「マックスくんが言ってた〜?」
大会に参加を決める前にマックスさんが俺たちに話してくれたことを思い出す。剣咬の虎が強くなったのは、マスターが代わったのとものすごい魔導士が6人加わったのが理由って言ってたな。
「あんたは入ってなかったのね」
「私などまだまだ新米でした。仕事中だっ
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