第15話 アリサ・バニングスの憂鬱
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
次の日の学校………
「うっす、アリサ」
私は胸が飛び上がるほど嬉しかった。
いつもはバニングスとかバーニングしか言わなかったアイツがやっとわたしの名前を呼んでくれるようになった。
「き、昨日は災難だったわね」
「まあな。まぁいつものことだし、慣れたけどな」
苦笑いしながら言うアイツ。
………悔しいけど、少しキュンとしてしまった。
「そう言えばアリサ、今日は一人か?」
「な、何でよ!一人でいちゃ悪い!?」
つい怒り口調で返してしまう。
何で怒り口調になっちゃうのかな………
「いや、いつもすずかとセットじゃないか。それにちょっとすずかに用があるんでな」
何よ、私じゃなくてすずかに用なの………
「………すずかは珍しく寝坊したから遅れるって言ってたわ」
「あちゃあ、やっぱそうなったか………」
「何か理由知ってるの?」
「いやな、昨日貸したゲームが原因だと思うんだよ………」
「ゲーム?」
確かにすずかはやる方だけど、寝坊するほどやり込むかしら………
「………おはよう」
そんな時、すずかが教室にやって来た。
とても眠そうな声で挨拶をする。
「やっと来た。おはよう、す………」
「零治君!!」
私の挨拶を遮り、いきなりアイツの所へ行くすずか。
何かいつもよりテンションがおかしいような………
「名作だよ!あれ。テイルズ・ストーリー!!気づいたら朝になっちゃってたよ!!」
本当に徹夜するまでゲームしてたんだ………
心なしか異常なテンションの高さにアイツも若干引いてるじゃない。
「そ、そうか。気に入ってくれたなら何よりだ」
「うん、でね………」
そのあと、すずかはアイツとゲームの話で盛り上がっていた。
完全に私、空気だな………
何か悔しい………
昼休み………
「アリサちゃん」
はやてに声をかけられ私は我に返る。
今は屋上で昼食中。
ちなみに今日はなのはとフェイトは仕事だ。
「すずかちゃん、どないしたん?箸持ったまま眠ってるで」
私が慌てて見ると、コックリコックリ頭を軽く揺らしながら夢の世界に行っているすずかがいた。
「実は………」
私は朝の出来事をはやてに説明した………
「成る程な、確かにあれは名作や。私も借りてプレイしたし。休みの時はヴィータと協力プレイもしてたで」
へえ、協力プレイも出来るんだ………
「あれを初めてやったとき、雷が落ちた気がしたんや。あんなゲームあるやなんて知らんかった!!」
あ、墓穴掘ったかも………
「そうだよね!!はやてちゃんもそう思うんだ!!」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ