第15話 アリサ・バニングスの憂鬱
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私って本当にいい友達を持ったな………
しばらくして………
「二人とも下校時刻はとっくに過ぎているんだ。そろそろ帰りなさい」
担任の先生に注意され、強制的に下校させられてしまった。
「アリサちゃん………」
「明日、朝早く行って準備するわ。すずかは………」
「私もやるよ。これ以上遠慮したら怒るからね!」
「………ありがとう、すずか」
でも、それでも間に合わないだろうな………
私はすずかに感謝しつつ、心の中では諦めていた。
翌日………
「どういうことよ!!これ!?」
朝早く、教室に来た、私とすずかは驚いた。
絶対に間に合わないと思っていた、教室の準備が終わっていたのだ。
しかも、装飾なども時間がなく諦めていた物もちゃんとしてあった。
「誰が準備を?」
すずかの問いに私は当然答えられない。
教室に入り、再度確認する。
「………完璧ね」
「本当に。でも誰が………」
ふと、すずかが教卓の上に置いてある紙に気付いた。
『これで文化祭の準備してないとか抜かすなよ!!俺は眠いから欠席する。男どもの説得は自分でやれバニングス。 有栖零治』
「アイツ………」
「有栖君………」
そんなことするなら最初っから来なさいよ。
かっこつけちゃって………
「すずか」
「うん、頑張ろうアリサちゃん」
その後、私はしつこく頭を下げ、無事男子を説得することができ、クラスを団結させることが出来た。
「………その頃からかな。アイツに構い始めたのは」
ふと、携帯を開き、画像を出す。
その画像にははやてと話している零治がそこに写っていた。
「頑張ってもう少し素直になろう。そしていつか………」
アリサは静かに決意を新たにしたのだった。
余談………
「お疲れさまでした」
「ああ、みんなありがとな」
時刻は朝の4時30分。 作業を終えた俺たちは帰路についていた。
横には星と眠そうな夜美。
俺の背中にはライが眠っている。
「本当に終わるかどうか分からなかったぞ」
欠伸をしながら夜美が言う。
「本当に悪かった。どうしてもほっとけなかったんだ………」
ライを落とさないように頭を下げる。
「まぁ私たちも楽しかったですし、その性格がレイの良い所ですから」
「そうだな」
星と夜美が顔を見合せ笑いあう。
………なんだか照れ臭いな。
「なんだ?照れているのか」
「まさか」
俺は平然を装い返事をした。
「それより今日は何処かに遊び
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