第15話 アリサ・バニングスの憂鬱
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いつの間にか起きた、すずかがはやてに便乗する。
そのあとは朝と同じように私は完全空気だった。
私も借りてみようかな………
「アリサ、ちょっといいか?」
放課後、アイツが私に声をかけてきた!!
いつもなら私が話しかけるのに!!
「な、何よ………」
それでも相変わらず、怒り口調になってしまった。
「そう怒るなよ。本当はすずかに頼もうと思ったんだけど速攻で帰っちゃったからノート貸してくれるやついないんだよ………悪い、ちょっと貸してくれ!!」
私はすずかの代わりか………
そう思うと無性に悔しくなってきた。
「フン、アンタが悪いんじゃない!これからは寝ないようにしなさい!!」
私はついいつも以上にキツい言葉をかけてしまう。
「………仕方がない、フェリアに頼むか」
そう言って私から離れていく。
「あ、ちょっと!!」
「フェリア!悪い、ちょっとノート見せてくれ!!」
アイツはフェリアに話しかけながらフェリアの席に行った。
「何で私はいつも………」
私は小さく呟いた。
自業自得だけど、私の気持ちを少しは感づいてほしい………
「はあ………」
家でため息をつく私。
考えていることはアイツのこと。
いつもアイツに対して怒り口調になってしまう。
そもそも初めて話した時もあまり印象が良くなかったな………
アイツと初めて話したのは去年の秋。
席替えでアイツの隣になった時だ。
アイツの印象はいつも寝ていて取っつきにくい奴。それくらいの印象だった。
「今日からよろしく」
「………ああ」
不機嫌そうに返事をするアイツ。
何が気にくわないんだか………
「不機嫌ね」
「ほっとけ」
そう言って寝てしまった。
………無愛想な奴。
その時は特に何事も起きなかったが、問題が起きたのはその二日後にあった文化祭の出し物を決めるときだった。
私は文化祭実行委員でみんなを指揮する立場だった。
今回、意見が出たのは喫茶店とお化け屋敷。
ちょうど半分に別れていた。
だけど私のクラスは33人。
半分に別れるなんて絶対あり得ない。
「誰か手を挙げていない人いない?」
私はみんなに聞いてみるが反応がない。
「アリサ。多分有栖君だと思う………」
すずかにそう言われてアイツを見る。
みんな、初めての文化祭でやる気に満ち溢れている中、いつも通り変わらず寝ている。
「有栖、起きなさい!!アンタはどっちにするの?」
私が揺すり、起こそうとするが起きない。
「有栖!!!」
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