〜新三幕〜霧の中の真実
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今にも、爆発しそうな怒りを押し留め、祐睨み付ける。
祐「どうした?俺を殺したいんじゃないのか?手加減何て生温いことしてたら何時までたっても俺は殺せないぞ?本気でこいよ?」
「誰がお前の挑発に乗るかよ」
その言葉は祐海にではなく、自分に言い聞かせていた。
俺自身、ここで祐海の息の根を止めたかったが、ここで暴れてしまえば劉備に危険が及びかねない。
劉備なら俺を止められる程の実力を持っているだろうが、二人ともただでは済まないだろう。
祐「????そうだ、菜々は元気か?」
祐海は、ニヤッと笑いそう言った。
「なんだと?」
祐「菜々だよ、お前のところにいるだろ?あいつなぁ、幻想入りした当初もあんな感じだったんだよ、それに、心に闇を抱えてそうだったもんだから少し、薬を打ってやったらケロっと別人みたいになってなぁ
そこから、ずっと殺人、強奪、汚れ仕事は全部奴にやらせた。そして、薬の効果が切れたり、罪悪感に苛まれたりすると、あいつの能力を使って記憶を消したり、薬を打たれた記憶を作ったりしてやった。
今の菜々があんな廃人になっちまったのもあの所業の反動だろうなぁ」
淡々と、まるで他人事のように言葉を吐き捨てた。
俺は我慢の限界だった。
祐海の膝に渾身の蹴りをお見舞いした。
肉が裂け、鮮血をぶち撒け、関節がずれて、今にも皮膚を突き破りそうになった。
祐海は悲鳴を上げて脚を押さえながら、尻餅をついた。
「失せろ」
祐海の額には脂汗が滲み出ていて、目を見開き、体は小刻みに震え、完全に萎縮してしまっている。
祐「ハハッ、良いぞ!この感覚?????この恐怖!!まるであの日を追体験しているようだ!」
「とっとと失せろ」
祐「その前に一つ良いことをおしえてやるよ。あの五年前の事件。あの大勢を幻想入りさせたのは俺らじゃない。確かに、お前を含めた十人は俺達も把握していた。だが、お前の姉と友人は俺達も把握していなかったし、誰も察知出来なかったそうだ」
「なんだと?どういう事だ」
祐「真実が知りたいのなら浄土へ来い、正し、これだけは覚えておくんだな。“真実を探求する者には必ずしも代償が付いて回る。それが罪であれ、何であれ、受け入れ、背負い込まねば真実は決して見出だせない”」
そう言って祐海は姿を消した。
「あの事件は、まだ解決していないのか????いや、下手をすると俺と八千代を別ったあの時から?????」
すると、劉備が我に帰って俺の方へ向かってくる。
劉「あれが、葉川 祐海????」
「これで確信が持てたな、祐海は生きている」
劉「あ、あぁ?????」
劉備は少し動揺を抑えきれていないようだった。
「で?祐海が生きていると別った以上、そちら側、エイジスの動きは
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