マブラヴ
1071話
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としてもこっちに被害は殆どないのだから。
いや、量産型Wが死ぬんだから被害はあるが、すぐにまた数十人単位で生み出せるし。
「向こうは死に物狂いだろうからな。こっちも相応の準備を整えるくらいはしておくさ。それより、交渉の方は頼んだ」
「ええ、そっちは任せておいて頂戴。……マブラヴ世界では散々好き勝手にやってきたけど、それもここまでよ」
フフッと冷たい笑みを浮かべるエザリア。
……何気に、恭順派に対して思うところがあるのか?
まぁ、その気持ちは分からないではない。戦場で戦った場合、シャドウミラーの面子が死ぬということはまず有り得ないが、テロだけは別だ。
戦場であればいつ攻撃されてもおかしくはないので、常に気を張っている。
だが、テロとなると日常生活の中で突然行われる攻撃である以上、確実に防ぐという事は不可能に近い。
あるいは、シャドウミラーの全員が俺のように物理攻撃が効果のない身体であったりしたら……
「ぶっ!」
「ちょっ、いきなりどうしたの?」
突然噴き出した俺を見て思わずといった様子で尋ねてくるエザリアに、何でもないと首を横に振る。
「いや、ちょっとな。もしもシャドウミラー全員がこの世界のテロではどうにもならないような身体を持っていたら……つまり、全員が混沌精霊だったりしたらどうなるかと思ってな」
「……」
ポカン、とするエザリア。
いつもはクールビューティを体現したようなエザリアの間の抜けた姿に、思わず笑みを浮かべる。
自分が笑われているのに気が付いたのだろう。慌てて口を閉じたエザリアはジト目を向けてきた。
「あのね、全員が混沌精霊だなんて……どんな凶悪な組織よ」
溜息を吐きつつ告げるエザリアに、混沌精霊である俺も思わず納得してしまったのは当然なのだろう。
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