第7話 霧の大敗北
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彼女の急な変化に驚いた俺は響から齎された更なる情報で一瞬だけだが、思考を止めてしまう。
それは艦橋内にいる他のクルーも同じようで、幼馴染の織部 僧や学院からの付き合いである水雷長である橿原 杏平らも、現在の状況から考えると絶望とも希望とも言える存在が来た事に驚きを隠せない様子を見せていた。
「内容は!?」
「は、はい!『これより本機は貴艦を援護する』以上です!!」
通信が送られてきた以上は俺達に対して何らかのメッセージが込められていると言う事なんだが、送られてきた通信は俺たちの思考を停止させるものとしては十分過ぎるものだった。
化け物じみた戦闘能力を持つ存在が俺達の援護に来た、こんな状況の中で何が目的で? どういう意味なのかが分からない俺は少し考え込んでしまう。
「何を企んでいる……?」
「群像、今は考えている暇はない、奴の提案を受けよう」
「…… そう、だな…… これよりブラックエンジェルの援護を受けつつ第二巡航艦隊旗艦、大戦艦ヒュウガを撃沈する!!」
【了解!】
僧の言う通りだ。
今の俺達の状況は何者かからの援護を受けなければ、確実にジリ貧となって撃沈される状況下になってしまっている。
これからの事は生き残ってから考えれば良いと判断した俺は、響に援護を感謝するという旨の返信を返すように言った後、目の前に存在している強大な敵の姿を見据えていた。
〜黒き天使の異邦人〜
〜第7話 霧の大敗北〜
さてと、これから行うのは世界に対する正式な介入だ。
前回の霧の大艦隊を相手にした時とは違う、人類と共闘しつつ行う介入という行為、これには特別な意味がある。
何しろ、今までの様な俺単独での戦果じゃなくて彼らとの共闘と言う結果が付いてくるのだから意味合いは違ってくる。
「まあ、霧の艦隊の側からしたら悪夢以外の何物でもないか」
もたもたしていたら間に合わないと判断し、アストラナガンの空間転移でもって戦場へと現れると、転移した際にでる重力震を感知して何かが現れると言う事だけは分かっていたらしい霧の艦隊から、出現地点であった所に浸蝕弾頭兵器が撃ち込まれて、アストラナガンの念動フィールドが浸蝕弾頭兵器特有の輝きに包まれる。
この光事態が彼らのささやかな抵抗にしか思えないほどに、アストラナガンの念動フィールドは軽い衝撃が与えられた程度の揺らぎ以外に目立った損傷もなかった。
「どうしてお前達がこの世界に牙を剥くのかは知らんが、俺にも攻撃するのなら容赦はしない!!」
彼ら霧と言う存在がどういう指揮系統でもって動いているのかなど、俺には分からないし知るつもりもない。
普通の日
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