暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第167話 冥界を司る女神
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このガンゲイル・オンラインに存在する銃器の中で最大のモノの一つだ。6連の銃身が高速回転しながら装填・発射・排莢を行うことで、7.62ミリ弾を秒間100発と言う狂気じみた速度でばら蒔く。
 そして、本体だけの設定で重量は18kgあれだけの弾薬と一緒なのであれば、ゆうに40kgを乞えているだろう。現実では2人以上の歩兵による携行運搬を主眼に置かれている事から判る様に、幾らゲームとは言え、筋力値(STR)一極型とは言え、あれだけのものを重量制限に収めるのは不可能だ。

 つまり、あのメンバーの歩行速度がのんびりに見えたのは、あのミニガン使いの過重状態のペナルティに合わせて、移動していたのだ。

 これらの状況を確認、そして把握している間に男はもう動いていた。ミニガンのハンドルを握り、巨大な機関銃が滑らかに動く。どっしりと構えると同時に、男は初めてゴーグルの下の口を動かした。

 それをはっきりとシノンは見た。

 獰猛な笑みを浮かべているのを。


 そこから先は、これまでと違い、形勢逆転だ。

 まさに蹂躙されるとも言える怒濤の弾幕を浴び、まず突入していたギンロウが蜂の巣にされ、身体を散らした。

 如何にあのミニガン使いとは言え、筋力値(STR)一極にステ・振りをしている為、速度は極端に鈍い筈だ。だから、中間距離であっても、正面に立たず、絶え間なく動き続け、高速で移動をしながら攻撃すれば倒せないことはない。
 ……が、それはあの男1人であれば、の話だ。

 レーザーブラスター使い達もいる為、こちらの防護フィールドが効力を失う近距離まで肉薄されれば、そちらの相手をしなければならない。八方塞がり、詰み。そう言われても不思議ではなく、撤退しても文句は言われないだろう。それに、これまでの経緯があり、卑しく稼いでいた者達の報いだとも取れる。

 だが、シノンは走り続けていた。

 ずしりと、背中にくい込むヘカートUの重みを感じながら戦場へと向かって。



 彼女の中にあるもの。


 それは、仲間達の窮地を助けたい、と思ったわけじゃない。
 それはそうだ。以前いたスコードロンよりは マシだとは言え、元々、このスコードロンのスタイルと自分は合ってなかったのは事実であり、打算的に入っていた面があるのだから。

 彼女の脚を突き動かしたのは、あの男の笑みを見たからだ。


――……あの男は、戦場で笑えるだけの強さがある。


 それは、圧倒的優位であるから出る余裕の笑みではない事はシノンも判った。
 《ミニガン》と言う、《ヘカートU》やあの男の《Spas-12》と同じか、それ以上のレア銃を手に入れるだけのプレイ時間。恐ろしいまでの装備要求である筋力値(STR)を積み重ねる忍耐力。更には戦闘
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