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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第167話 冥界を司る女神
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・ライフル》の作動方式は
単発式
(
ボルト・アクション
)
となっている為、
半自動式
(
セミオートマチック
)
と違い、連射は出来ない。
だが、精神を立て直すまでの時間よりは早くへカートUの咆哮を再び起こす事が出来る。
ボルトハンドルを引いて、金属音と共に、巨大な薬莢を排出させた。
次に狙うのは勿論、不穏な気配を纏うあの巨漢のマントの男。スコープでその姿を捕えた時、改めて認識した。
――……この男、強い。
そう認識した。
その理由が、メンバーの全員が慌てていると言う状況にも関わらず、男は慌てる素振りを全く見せない。そして、そのマスクの下の素顔にある大型のゴーグルの奥からまっすぐシノンを見据えていた。
どんな状況になっても、対応出来る自信がそのには満ち溢れているかの様だったのだ。
シノンは、その男に向かってヘカートUを再び撃ち放った。
この時点で、敵側にはスナイパーの存在を認識出来ている為、その視界の中には《
弾道予測線
(
バレット・ライン
)
》が薄赤い半透明の光の筋となって表示されているだろう。その一撃は、あの巨体の男をも難なく貫く威力を秘めている。……が、その強靭な精神力を見たシノンは、この一撃が当たらない事はもう判っていた。その予想通り、男は落ち着いた動作で 火を噴き飛んでいくヘカートUの弾丸を躱した。
そして、通り過ぎ、男の背後にあるコンクリートの壁を削り、いや、抉りとった。
これ以上は無意味だと、シノンは判断。
「第一目標
成功
(
クリア
)
。第二目標
失敗
(
フェイル
)
」
スコープを覗いたまま、口許のレシーバーに囁いた。
そのヘカートUの無慈悲な咆哮は、仲間達にも聞こえている為、直ぐにダインからの応答はあった。
『了解。 アタック開始。……ゴーゴーゴー!!』
ダインの叫びと共に、地面を蹴って駆け出していく音が微かに届いた。課せられた任務はこれで終わりだ。だが、シノンはあの男から目を離す事が出来なかった。当初より感じていた違和感。……嫌な感じ。それが杞憂であれば良い、と思うが。
それは悪い意味で当たる事になった。
「あっ……!!」
シノンは思わず声を漏らしてしまう。
見張っていた男が、迷彩マントを跳ね上げ、身体から剥ぎ取ったのだ。男の両手には武器はなく、腰にもない。武器は、その広い背中に担がれていた。
ダイン達は、あれはアイテム運搬用のバックパックだと思っていた物体。それこそが、あの男の武器だったのだ。いや、武器と表現するより、兵器、重器と表現する方がしっくりとくる程の代物。
現実世界で言えば、軍用ヘリコプターの地上目標に対する制圧射撃用に使われる代物である《GE・M134ミニガン》。勿論、武器カテゴリは重機関銃であり、
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