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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第167話 冥界を司る女神
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させるしかない、所謂 発掘武器と呼ばれているものだ。

 シノンが手に入れたのは、その中でもレアリティの高いライフル。

《ウルティマ・ラティオ・ヘカートU》

 対物狙撃銃(アンチマテリアル・ライフル)と言う冠を持つ銃は、シノンのへカート以外にも確かに存在する。

《バレットM82》《マクミランM87R》《OSV-96》……etc

 これらがあげられるが、このレア銃の群は、サーバーに僅か10丁しか存在しないと言われている代物だ。

 ……だが、シノンは手放しでは喜べなかった。

 あの最後の一撃は、確かに自分が放った弾丸(バレット)だ。だが、明らかに譲られた感がするのだ。……物凄く、するのだ。

『……最後の一撃、何で私に譲ったの?』

 だからこそ、シノンは、ずしり……と重みのあるそのライフルを両手に持ちつつ、戻ってきた男にそう聞いていた。

『なぜ、譲った。と?』
『あなたのその銃。《Spas-12》だったら、十分に、あのボスの残HPを吹き飛ばす事が出来た筈よ。私のライフルが弱点をついた時のダメージとそこまで変わらなかったし、機動性は明らかにあなたが上。……なのに、最後の方は明らかに攻撃速度も、発射回数も減ったわ。そう思ってしまうのは極自然な事だと思うけど』

□ Spas-12

 カテゴリーは、散弾銃(ショットガン)
 これは、イタリア軍で行われた軍用散弾銃開発計画に沿って設計された軍・警察用の散弾銃だ。完全なる戦闘用の散弾銃(ショットガン)、小型の大砲、とも呼ばれている。

 このゲーム内でのその武器の扱いは勿論レア銃に分類される代物。

 散弾銃(ショットガン)のカテゴリーで言えば、最強クラスであり、即ちヘカートUと同族の様なものだ。そんな高性能武器を持っていて、最後のHPを削りきれないわけが無い。

 だからこそ、そうシノンは訝しんだのだ。

 そんな彼女を見て、男は更に微笑みを浮かべた。その前に、驚愕な表情を残して。

『やはり素晴らしい。あの極限の中での狙撃(スナイプ)の精度もそうですが、それ以上にそこまでの観察眼を持っていましたか。……正直、貴女の事、見縊っていた所がありました』

 羽織ったマントのフードの部分をとる。
 そのアバターの素顔は、思ったよりも年老いた姿、初老を迎えた男の姿だった。

『もう一度、言います。貴女は本当に素晴らしい腕ですね』
『答えになってないわ。……それに、施しのつもりだったら、私は要らない』

 そういってそのレア銃を下に下げた。

 正直、勿体無いという気持ちも勿論あった。この時のシノンの知識でも、このカテゴリーの武器が相当なレアなものだと言う事はわかっていたからだ。

 だけど、男は首を左右
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