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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第167話 冥界を司る女神
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…、私に勝とう、私を殺そうと思っているのなら、やはりまだまだですが』
はっきりと言われて、シノンは、思わず眉が ぴくっ! と引きあがりそうになる。
そんな中で、男は続けた。
『どうでしょう? ここは以前の事は一先ず置いておいて、共闘、と行きませんか? 私もここまでくるのに、弾薬を大分消費したらしく、アレを倒せるまでの残弾が心許ないので』
『……私がそれに乗る義理は無いけど?』
『確かにそうですね。ですから、最終的な判断は、お任せしますよ。ただ……私を攻撃するのであれば、動けなくさせてもらいます。ゲームとは言え、女性を撃つのは好ましくないので。 ご安心を、安全地帯にまでは運ばせてもらいます』
シノンはそこまで言われた所で、はぁ……とため息を吐いた。
確かに、戦っている間に横から、後ろから襲撃すれば、倒せる可能性は高いだろう。勿論、この男が言うようにあっという間にやられてしまって、拘束される可能性の方が遥かに高い。そして何よりも、この状態での1対1は望む所、とは言えないのだ。
……だが、シノンには元々そんな選択肢は無かった。
なぜなら、自分が求めているのは、そんな卑怯者の強さなんかじゃない。決して、そんな気持ちではたどり着けない場所を目指しているのだから。それに、あのボスモンスターを倒してみたいと思っているのは同じだ。
そして、何よりも、後ろから男の戦いを見て 目に焼き付けたいとも思ったのだ。
今後の参考に、データにするために。
『判った』
『それはありがとうございます。
援護射撃
(
バックアップ
)
を任せてよろしいですかな?』
『……ええ』
シノンはこくりと頷く。
……正直に告白をすると、この男はこの世界では珍しい部類に入るタイプの男。無益な戦いを望まないのだ。
そして、以前全滅をさせられたあのスコードロンのメンバーたちについては、ちょっと癖のあるメンバーだった。
所謂 《初心者狩り》をしていたからだ。
そんな場所で一度でも組んで戦った事に若干後悔すらしていたシノンだったが、あまりに熱心な(しつこい)誘いがあった事、そしてそのメンバーの内の何人かは、BoB予選上位まで連なっている者達だったから、1回だけを条件に参加したのだ。
プレイスタイルは、最悪だが シノン自身はこれを情報収集の為に、と割り切って加わっていた。
そんな中で、この男に出会ったのだ。
この男は、用心棒スタイルと言う訳ではなく、まだこの世界に入ってきたばかりで、右も左もわからない
初心者
(
ニュービー
)
達、数名にいろいろとレクチャーしていた所、自分達のスコードロンが襲撃した。……が、瞬く間に壊滅させられたのだ。
だから、正直な所 恨みまがいな事を言うのも思うの
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