暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第166話 2つの出会い
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ない。

『死に戻りをしたのか?』と思ったが、死亡エフェクトを見逃す筈もないから直ぐに否定した。

 その時だった。


『ふぅ……、疲れました。一旦休憩』
『っっ!!』


 背後から、突如声が聞こえてきたのだ。心臓の鼓動が大きく聴こえてくる。
 銃を構えていたから、見えていた着弾予測円(バレット・サークル)の動きが鼓動に合わせてよりいっそう早くなる。そんな中、現実であれば嫌な汗が背中をながれている様な状況で考えていたのはただ一つだけ。『有り得ない』と言う事。

 何故なら、ここは入口近辺。
 幾ら広大なエリアとは言っても、スタジアム状の円形の形。気づかれずにここまで接近を赦すだろうか?と。全体像は、マントを羽織っていたから、それなりに擬装が向上しているだろうけれど、それ以上に擬装スキルがかなり高い使い手なのだという事がすぐに理解した。

『……1つ言うなら、狙撃をする時、片眼を閉じてしない事を進める。暗闇とは言えないまでも、それなりに暗いステージ。視界を慣らすと言うと言う意味での片眼閉じなら判りますが、精密射撃の基本は両眼を開ける事です』
『っっ!!』

 もう1つ……驚いた。この口調、そして声。
 最初は、今は半ばパニックになってしまっていて、判ってなかった。……この声の主が誰なのかを。

 でも、この瞬間、シノンの中ではっきりとしたのだった。この人物が一体誰なのかを。


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