マブラヴ
1070話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
しい訳で……結局はオーストラリア、日本、中東連合、アフリカ連合、イギリスといったシャドウミラーに対して友好的な国々の後押しもあって受け入れられた。
ソ連は最後まで反対という立場を取っていたが……その辺の事情はまぁ、分からないでもない。
ただ、シャドウミラーと比較的友好的な態度を取っていたアメリカが消極的な反対だったのは、ちょっと意外だった。
国としてシャドウミラーと友好的に接したいという思いはあれど、別に従属国って訳じゃないんだから当然なんだろうが。
とにかく、今の問題はそこではなくアラスカだ。
「……寧ろ、アラスカだったのは当然、とは言い過ぎですが、納得出来るのでは?」
俺の驚きにレオンが冷静に返す。
確かに当然とはまではいかないが、納得出来る場所ではあるよな。
アラスカというのは、ソ連が租借地としてアメリカから借りている場所だ。そしてソ連の租借地とアメリカの間には、緩衝地帯とでも呼ぶべき場所がある。
これについては、当然と言えるだろう。そもそもソ連とアメリカは東西冷戦の関係もあってお互いを敵国として認識していた。
BETAの存在もあって冷戦は済し崩し的に終わりを告げたが、それでもソ連とアメリカが最大の敵国同士だったというのは事実。
そんな状況でアラスカを租借地としたのだから、まさに犬と猿を1つの部屋の中に閉じ込めたのも同然だろう。文字通りの犬猿の仲だ。
そのままアメリカとソ連を隣接させておけば当然喧嘩に……それこそ戦争になる可能性が高い。だからこそ、緩衝地帯が必要だった訳だ。
そして、その緩衝地帯こそが恭順派の本拠地。
確かにここにある以上はそう簡単に見つかる筈もないというのは理解出来る。
何より、これまで散々怪しげな行動を取ってきたソ連が近くにいるのが怪し過ぎた。
「ソ連と繋がっていると思うか?」
「そうですね。前々から恭順派には何らかの背後関係があると考えられていました。あれだけの資金や武器、人材を用意出来ている以上は当然ですが……それがソ連だとすれば、寧ろ納得出来るのでは?」
レオンも俺と同様の意見なのだろう。だが……
「そうかしら? これ見よがしにこんな位置に本拠地を置くとなると、まるでソ連を疑って欲しいと言っているように思えるのだけど」
映像モニタに映し出されているアラスカを見ながら呟くエザリア。
「向こうにしても恭順派という危険な存在を手元に置くんだ。きちんと目の届く場所において把握したいと考えるので当然だと思うが?」
「アクセルの言いたい事も分かるけど、この状況で見つかってしまえば言い訳出来ないわよ? 実際、私達が見つけてそういう風に思っている訳だし」
「……なるほど」
難しい表情を浮かべているエザリアだが、考えすぎ……そう思う
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ