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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第165話 現実世界と仮想世界
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思える。
だけど、同じじゃない事は当然ある。
現実世界では あの世界の様に破壊されても元どおりには戻せない。生物は勿論、例え作り物だったとしても 完全な100%同じ代物を作るなんて事は出来ないだろう。
でも、仮想世界では構成するオブジェクトだったら、1バイト、1ビットに至るまで完全に同じものを。
「(ううん……、それは違う、かな)」
玲奈は思う。
あの世界、《浮遊城アインクラッド》
あれは、仮想世界でのオブジェクトだけれど、あの世界が崩壊していったのを目の当たりにした時。
あの世界、あの朱い空の下で目の当たりにした時、喪失感は確かに残った。
あの世界で培われ、育まれ、得られたモノ。それは玲奈にとって本物だったから。
「(う〜ん……、リュウキ君の事を想いながら〜って思ってたのに、なんだか壮大な事、考えちゃったなぁー)」
玲奈は、苦笑いをした。
待っている間に、彼の事。リュウキの事を思い浮かべながら、待ち時間も楽しみに変えるのが、日課だったんだけど ついあの世界での思い出の1つが頭の中に思い描かれたから。
「でも、あの世界と今の世界。……違いってなんなのかな……? リュウキ君やお姉ちゃん、キリト君の意見、聞いてみたいなぁ」
間違いなく、姉も自分と同じ感覚を持っている筈だから。あの世界で大切な事をお互いが学んだのだから。そう呟いていた時。
「《あの世界》と《今の世界》 と言うのは この現実と仮想世界の事、か?」
突然だった。すぐ隣から、後ろから声が聞こえてきたのだ。玲奈はそれを聞いて思わず、飛び跳ね上がる様に身体が上下した。
「わ、わわっ!?」
慌てて、玲奈が振り返ると、そこにはキャップ帽子をやや深めに被っている彼の姿。その帽子からはみ出た髪はサラっとしていて、女の子顔負けのしなやかさ、キューティクル。
『ケアしてるのかな?』と思わず思ってしまう程だ。
そして、黒無地の下に僅かながらに見えているシルバーっぽい色のTシャツ。首元からは、ネックレスが見えるから、更に『銀を象徴しているなぁ』と思ってしまう。……が、玲奈は思うよりも驚きだ。
「び、びっくりしたー! りゅ、リューキくん??」
「ははは……悪い」
「って もぅっ 悪いって思ってる? 楽しんでるって顔じゃないー??」
「そんな事無いって」
何処となく悪戯顔をしてる隼人を見て、やや頬を膨らませる玲奈。これは恒例行事、挨拶の様なもので玲奈も楽しんでいる様子だ。……隼人が他人にしてるのを見るのは嫌だけど。
「玲奈。ここでは 《隼人》で頼むよ。まぁ 大丈夫だとは思うけど」
「あ、そうだね? ごめんね」
玲奈はキャラネームを使ってるのを言われるまで気づいてない様で
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