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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第164話 何よりも安全第一で
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ュウキは、そう口に出して、椅子に深く腰掛けた。
「し、心外だなぁ、リュウキ君。僕はちゃんと職員の身分を得てるんだよ? 自称だけ なんかじゃないさ。ほら、証拠だよ」
菊岡は、身分証明書。社員証を見せた。まるで、警察がみせてくる手帳の様に。
「それは知ってる。……でも、オレは何か怪しいと思った事は全部解明しないと気がすまない性質でね菊岡さん。オレと関わりを持とうとした時点で、その事はそれなりに覚悟していたんじゃないのか?」
そう、リュウキはそこにも思う所はあった。
彼の素性を言い当てた時、菊岡はそこまで驚きをみせなかったのだ。『ああ、ばれちゃったか!』程度である。
「まぁ、ね。全ての情報がネットで得られる可能性がある現代だ。バレちゃう事くらい想像はしてたさ。……まぁ、ざっくりと聞くけど、ハッキングしたんだろう? ……痕跡はまーーーったく残ってなかった様だけど」
「さぁ……? 情報源は企業秘密だ」
リュウキはそう言って、白けていた。
そもそも、彼の腕は超一流であり、痕跡なんか残さない。故に証拠を掴もうなんてことは、それこそ雲をつかむ様な話しなのだ。それに、現在のシステム・セキュリティの大部分は、彼が手掛けている。
それを抜ける事など造作もない、と思える。
正直、敵に回せば恐ろしい事極まりない。
その才能を、悪い方へと向かわせれば、未曾有のサイバーテロが起こる事も想像するのは難しくない。
だが、そこは綺堂氏がいるから大丈夫だろう。そして、彼自身の性質から考えても、そっちの方に堕ちる事は考えられないから。
「正直に言うと、オレとしては、変な事をしない限り、あまり無茶な事はしない」
「やれやれ、読まれちゃったか。大人顔負けだね。肝に銘じておくよ」
「菊岡さんは顔に出やすい。それは兎も角、本題に行こう。サイバー関係の犯罪の件?」
リュウキがそう問いかけた。菊岡は、それを訊き、やや渋い顔をする。
「……勿論だよ。君の耳にも届いていると思うけど、ここに来て、バーチャルスペース関連犯罪の件数が増え気味だからね。仮想財産の盗難やら器物損害もあるし。ゲーム内のトラブルから、怨恨での現実世界での傷害事件も多々……」
「それは頭が痛い話だ。……正直、不快感も出てくる」
リュウキは、その絡みの事件に非常に不快感、それだけでなく嫌悪感、憎悪すらも出ている。それは仕方ない事なのだ、何故ならリュウキ自身があの世界の事が好きだから。
あの世界で大切な事を学んだ。
あの世界で大切な人が出来た。
確かに大変だった事も勿論あるけれど、あの世界はリュウキにとってかけがえのない世界なのだから。だからこそ、その世界を汚すような真似をされてしまえば、そう思ってしまうのだ。
「ま
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