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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第163話 ガンゲイル・オンライン
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してから、その彼が出て来てる情報はありませんし。ああ、それは貴女の方が詳しいと思いますが。ま、同じ名前なら見かけた事はありますけどね。トッププレイヤーともなれば、0ですが』
そう、彼のHNは一般的なHNだ。特に凝った風にしている訳でも無い。
会話の流れから判るだろう。司会の彼女は勿論、ゼクシードも、そして隣で黙っているもう1人も、その
彼
(
・
)
については知っているのだ。
それほどまでに、噂は噂を呼び、この世界で蔓延しているのだから。
『とまぁ、もしもこのMMOストリームを見ていらっしゃるのなら、堂々と宣戦布告をしてやりますよ? 『是非お越し下さい。お待ちしておりますよ』と、ね!』
最後にはニヤリと笑い、ふてぶてしく頭を下げた。どうやら、それ相応の自信がゼクシードにはある様だった。
『しかしねぇ、ゼクシードさん』
そんな時だ。
隣に座っていた男が口を開いた。長々と自慢話を聞かされた上、いるかいないか判らない伝説に向かっての宣戦布告。GGO内じゃ、絶対の自信を持っていると言わんばかりの顔。それらを受けていて、堪りかねたように口を開いたのだ。
『来るかどうか、判らない彼の件は置いといて、話を戻しますが。 BoBはソロの遭遇戦じゃないですか。状況によって戦況は変わっていく。つまり、2度同じ結果になる保証はないわけで、《ステータスタイプ》の勝利みたいに言うのはどうなんですかねぇ』
今GGO世界にいないプレイヤーの事よりも、現段階の世界の話に戻した。だが、ゼクシードは今回は即座に反論した。
「いやいや、それについては今回の結果は、全GGO的傾向の表れと言えますよ。闇風さんは
敏捷値
(
AGI
)
型だから、否定したい気持ちもわかりますがね。……それに、確かに。現段階で、いないプレイヤーの事は、今は置いときましょう」
そう言うと、ゼクシードと呼ばれた男は立ち上がる。
「……これまでは、確かに
敏捷値
(
AGI
)
をガンガン上げて、強力な実弾火器を速射するのが最強のスタイルでした。同時に回避ボーナスも上がるので、耐久力の不安点も補えましたしね。でも、MMOって言うのはスタンドアローンのゲームとは違って、刻々とバランスが変わっていくものなんですよ。特にレベル型は原則的にステータスの組み換えができないんだから。常に先を予測しながらポイントを振らなきゃ。そのレベルゾーンでの最強のスタイルが次でも限らない。ね? 考えれば分かることでしょう。 今後新たに出現する火器は、装備要求
筋力値
(
STR
)
も、命中精度もどんどん上げっていきますよ。回避しまくって無傷で切り抜けようなんて甘い考えがいつまでも通用するわけないんです。それが、僕と闇風さんの戦闘結果でしょう? 闇風さんの弾丸は、僕の耐弾アーマーで減殺されてました
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