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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百十九幕「夏は人を変えるのだ」
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イミングにそんなもの作り上げるなんて」
一夏は素直に感心していた。IS開発に金が裂かれて宇宙開発が滞るこのご時世に、連合王国はIS開発と同時進行でそれを作り上げたのだ。しかも、今までずっとアメリカ主導だった宇宙開発でアメリカを完全に後手に回らせるこの本気具合。
しかし、母国で「宇宙におけるIS運用計画」にバリバリで参加していたセシリアの熱意はそんな言葉で満足する程大人しくはない。
「より正確には!ISの量子格納機能を利用してこのわたくしが単身宇宙に登り!ISを媒介に衛星軌道上に宇宙ステーションを衛生軌道上に設置するのよ!!……じゃなくて、ですわよ!!というか、そもそもBTも元は武装ではなく宇宙での柔軟な運用を想定して作り上げられたもの!最初からわたくし達は地球など眼中になかったのですわ!!おーっほっほっほっほっほっほ!!」
普段なら絶対しない絵に描いたような高飛車笑いに、周囲も苦笑いする他ない。
セシリアが宇宙を目指していたのは周知の事実だが、こんなにも子供っぽく浮かれているセシリアは全員が初めてお目にかかる。それほどに子供っぽくも熱くセシリアはこの時を望んでいたのだろう。
彼女の無邪気な笑いは、むしろ普段のクールな感じとのギャップでとても可愛らしかった。佐藤さんの脳内永久保存フォルダに追加される程度の笑顔である。
ともかく、セシリアは夏休み中に宇宙に旅立つために母国へと舞い戻るらしい。
「他に予定ある人はいますかぁ?折角の夏休みなんで皆で遊びに行こうと思って!皆さんのスケジュールに合わせるために聞いておきたいんですが……」
セシリアから具体的にそれほど母国にいる予定なのかスケジュールを聞いていたつららの問いに、ぱらぱらと手が挙がる。
最初に挙げたのはユウ。続いてジョウも手を挙げた。
「ごめん、夏休みいっぱい武者修行する予定だからあんまり時間は取れないよ」
「俺は教務補助生の仕事の関係で不規則になる。いつの時間も行けるかもしれないし、行けないかもしれないってところかな。ま、その時でないと分からないから期待はしないでくれ」
忍者襲撃の関係で己を鍛え直すことを誓ったユウは、本気で今年の夏休みを修行に注ぎ込む所存だ。
ジョウはは当然裏の仕事も多大に含まれてるし、個人的な用事も含めてそう言わざるを得ない形だ。
更に、鈴とラウラも手を挙げる。
「ちょっと実家に帰って確かめなきゃいけない事があるの。夏休みの始め1週間くらいは無理かな……」
「私も一度母国に戻る。軍人としての仕事など色々あってな。だが、特定の日に予定を開けることは可能だから、そっちに合わせようと思うぞ」
「ほえ〜……想像以上に皆予定が入ってますねぇ。他の皆さんは?」
残ったのはシャル、簪、一夏、箒、佐藤さん、
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