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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百十九幕「夏は人を変えるのだ」
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もう、そうも言っていられない事情が彼等にはある。

 事件翌日、ベルーナと佐藤さんが同じ布団で寝ていることが発覚して「セウト!?」「むしろセフト!!」「そして二人の運命がアウフ・ヴィーダーゼン!」「意味わかんないし意味が通ってないわよ!!」と訳の分からない騒ぎになった後の、帰りのバスの中での話。

「お姉さまは夏休みはどのように過ごされるのですか?私、気になります!」
「ちょっと宇宙に行ってくる予定ですわ」
「え、ちょっと待ってくれセシリア。それブリティッシュジョークじゃなくてマジな奴か?」

 一夏の問いにセシリアはにっこり頷いた。

「ええ。実は連合王国宇宙庁の依頼で……なんと!IS初の有人宇宙飛行という空前絶後の栄誉を賜ったのよ!!……じゃなくて、ですわよ!!」
「ですわを忘れるほど嬉しかったんだね……でも凄いよセシリア!まさか同級生が世界に羽ばたくなんて………あっ、そういえば世界に羽ばたいたのは佐藤さんが先だっけ?」
「いやいやいやいや!確かに私いろいろと羽ばたいちゃったけど、まだ人類史には名前刻んでないからね!?」
「だが、佐藤さんならいずれ刻む気がするぞ」
「それは言えてるかも……風花が強化された今でも佐藤さんに勝てるイメージが全く湧かないんだよね」
「………みんなして私の事を何だと思ってる訳?」
「「「「何って、佐藤さんとしか………」」」」
「……………もういいです」

 すっかり概念と化した佐藤さんは反論する気力もなくしてがっくり項垂れた。
 早速佐藤さんの所為で急激にランクが下がった風になってしまったが、15歳のアストロノーツなど世界の度肝を抜くトンデモナイ事である。公式記録での最年少宇宙飛行士が25歳であることを考えると、成功すればそのまま世界記録やギネスまっしぐらだ。
 ちなみにアストロノーツとはアメリカで訓練されたでの宇宙飛行士のことで、ロシアだとコスモノーツ、中国だとタイコノーツである。セシリアはイギリスで簡易的に宇宙飛行士としての訓練を受けたためこれらには当てはまらないが、英語圏の出身という意味ではアストロノーツと呼べるだろう。

 実はイギリスは世界で3番目に人工衛星の打ち上げに成功した国だったりするが、近年は宇宙開発に関わりつつも独自の動きは全く見せていなかった。
 しかし、ISの登場と共に状況が一変した。ISのスキンバリアーと絶対防御が宇宙放射線まで防げ、エネルギーのある限り決して空気漏れも起きないことが理論的に証明されたISは、最初に束が言い出した通り宇宙開発に最適だったのだ。これによって連合王国宇宙局の暴走が始まった。

「この前ニュースか何かで言ってたな。確か今度、宇宙飛行士の居住が可能な宇宙ステーションを打ち上げるんだろ?すげぇ話だよなぁ、他国が宇宙開発から離れたタ
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