暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第162話 終わらない冒険
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ユイにクジラを見せる為だった。でも、神殿を出る最後まで出てこなかったのだ。

「まぁ、まだクエストが終了した訳じゃないからな。まだ判らないさ」
「え? でも、もうお届け物……」
「レイナも違和感、あるんじゃないか?」
「あ……うん」

 キリトが老人に真珠を運んでいる所を見ながら言う。真珠を奪われてしまったから取り戻してくれ、と言うのが内容だ。だけど、その盗賊も出てこなかった。

「鍵かけてた訳じゃなかったし、罠はあったけど……、やっぱり 盗賊達が見張りも何も無いのはおかしいよねー、ひょっとしたら、お爺さんに返した後に、『そこまでだー!』って来たりするのかな?」

 レイナは、ぴんっ! と指を立てながらそう思案。リュウキも頷く

「その可能性もあるな。最後まで油断はしない様にしよう」

 レイナと話している時。

「はぁ、あたし……水は大丈夫になったけど、もうカニとかエビは見なくていいよ」

 リーファがゲンナリとしながらそう言っていた。確かに、あの神殿内のモンスターは海洋生物をモチーフにした敵キャラが殆どだ。あまりの数を相手にしていたから、そう思っても仕方ないだろう。

「ははは……。あ、そういえばリーファ」
「ん?」
「クエストが始まる前に、あの老人の方を見ていた様だけど、何かあるのか?」

 リュウキはそれを聞いた。

「え? ああ、うん。あのおじいちゃんの名前だよ。ネラックって書いてたんだけど、何処かで見た事があって……、それがなーんか気になっちゃって」
「……名前? ああ、そう言えば名前は見てなかったな。クラインの奴を相手にしてて」

 リュウキはあの時、助けを待つのは人魚だと相場が決まってる〜と言う事が盛大に外れてしまって、意気消沈していたクラインの相手をした(させられた?)為、名前まで見てなかったのだ。

「ネラックか。……ん。特に覚え……っ」
「どうしたの?リュウキ君」

 考え込んだリュウキを見て、レイナは首をかしげた。リーファも同じだ。

「悪い、スペルで頼めないか? ネラックとはどう書くんだ?」
「え? ええっと、確かN e r a k k だったと思うよ」

 ネラックのスペルを聞いて、
 リュウキは暫く考える。

――……このALOの世界観は何をモデルにしているか。そして、そのネラックと言う名前のスペル。


「……俄然きな臭くなってきた」
「へ?」

 リュウキはそうとだけ呟くと、足早にキリトの方へと向かった。


 気づいた時にはもう、キリトは老人の前に立ち、真珠を手渡そうとしていた。その時だ。

「キリト君っ 待って!!」

 アスナが慌ててキリトの方へと走っていった。

「ん? どうしたんだ?」

 キリト
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