暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第160話 Debriefing vol.4
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お兄ちゃんと、キリト君とリュウキ君は決して逃げたりしない。絶対に負けたりしない、って信じてました」

 そう、それがALO最強のプレイヤー。サラマンダーのユージーン将軍、ジェイド副将軍であっても。
 どんなに強い相手であっても、2人は……絶対に逃げたりはしない。最後の最後まで戦い抜く。そして、勝ってくれると。

「多分……リタもおんなじだったと思います。あの子は、感情を素直に出したりしませんが。とっても穏やかになってましたから」

 4人の戦い。
A 
 LO始まって以来の頂上対決と言っていいだろう。

 見る者の全てを魅了する剣技。そして、見る者の全てを驚愕させる魔法。剣と魔が融合したその戦いは今でも目に焼き付いているから。

「ふーん。兄妹仲が良いのは結構だけど……、禁断の恋は、お姉さんちょっと心配だなぁ……?」

リズがニヤ〜っと、どこが心配なんだ?と思える様な笑みを浮かべながら直葉に言っていた。

「……ななっっ!! 何言ってるんですかっっ!! そそ、そんな事ないですよっ!!」

 あの時の戦いを、目に焼き付けた戦いを思い浮かべていた直葉は、まさかの言葉に驚きながら反論をしていた

「リズさん? からかっちゃ駄目だよー!」
「レイも大丈夫なの〜? リタとリュウキのこと、改めて聴いてると〜……ちょ〜っと怪しい気配、しだしたんだけど??」
「うぇっ?? そ、そんな事、ないもんっ!! リタさんとはお友達だし! リュウキ君は……リュウキ君とリタさんはお友達だもんっ!」
「あっはっは〜! そーだったかな〜?」
「んもーー! リズさんっ!」
「はやく練習しましょうっ! 続きですっ!!」

 直葉は、何とか話題をレイナの方に変えてくれたから、良かった、と思っていた。だけど、いつまた矛先が変わるとも判らないから、直ぐに練習のことを言った。十分休憩はとったんだから。もう練習をしないと。

「ま、そーね! 再開しますかー!」
「そうだね。ほーら? レイも行くよー。大丈夫だって。リュウキくんだもん」
「ぅ……ぅん」
「……あははは。(でも、良いなぁレイナさん。本当にリュウキさんに想われてるから)……贅沢過ぎです」
「ん? どうしたの? シリカちゃん」
「ええ?? 何でもないですよっ! わ、私も泳ぎますからっ!」

 皆はプールへと戻っていった。

 直葉は、あの時のことを思い返す。相手が兄だという事実。それは、好きになる前に、キリトの事が好きになる前に知りたかったと……思った。

 自分の感情のままに、思ってもない事を、感情の全てを兄にぶつけてしまったんだ。もう、合わせる顔なんてない、そう思った。

 でも、背中を押してくれたのは……、嗚咽を漏らしていた自分に立ち上がる活力をくれたのが、
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