暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第160話 Debriefing vol.4
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の言葉を聴いて、そのキリトの瞳を見て……リーファはここが仮想世界だということを忘れてしまったのだ。懸命に生存の道を探ろうとする意志を目の当たりにして……。それはこれまで出会ったどんなプレイヤーにも持ち得なかった代物だった。

――……彼にとっては ゲームであっても、遊びじゃないんだ。

 直葉は、この時強くそう思ったのだ。


 そして、その後。

 ナビゲーション・ピクシーであるユイの助力もあり、キリトが使用したスプリガンの魔法。幻影の魔法を使い、その姿を変えた。

 キリトの面影は消え失せ、のっそりと黒い影が頭をあげる。山羊の様に長く伸びた頭部、そして湾曲した太い角。漆黒の肌に包まれたその巨躯。悪魔、と言う形容しか浮かばなかった。

 圧倒的な悪魔の力。轟き渡る雄叫び。

 サラマンダー達の戦意を根こそぎ奪い去り、そして瞬く間に殲滅したのだ。

 リーファはあまりの衝撃映像に呆然としていたが……まだしなければならない事はある。

『あ、キリト君! そいつは生かしといて!』

 と慌ててそういった。
 なぜ、自分達が狙われるのか……?そして目的はなんなのか?生き残りに聞きたい事は山ほどあるのだから。

 リーファの傍らで、ユイがニコニコと笑いながら戦闘を見ていて、ちょっと呑気だな〜と思ってしまったのは仕方がない。

 あんな恐怖シーンとも言える場面をこんな可愛い子が喜々として見ていたのだから。

 だが、本当の恐怖シーンはここからだった。


「それでですねー……。巨大な悪魔になったお兄ちゃん。すっごく強かったんですけどー……まさか、その悪魔に、たった1人で挑んできたプレイヤーがいたんです」

 呆れた様な表情をしながら、そう言う直葉。そして、話を聞いていた皆大体察した様だ。
 一体誰が、そんな十人以上の高レベル……完全スキル性だから、熟練プレイヤーを屠った漆黒の悪魔に、単独で……ソロ向かっていく様な人は2人位しか知らない。内の1人がキリトだから、もう答えは決まったも同然だ。

「リュウキ君、だね」
「そうですね……」
「間違いなく」
「似たようなの……、合ったしね」

 皆が示し合わせてそう言っていた。直葉も、2,3秒もかからずに答えた皆を見て、苦笑いをしながら頷いた。

「そうですよ……。最初は驚いたけど、あのキリト君なら、1人くらい〜とも思ってました。でもでも、ところがどっこい と言う感じですかね……? ルグルーの前の橋の上で大戦争が起こっちゃって……、ユイちゃんと一緒に特撮の怪獣映画でも見てる気分でした」

 直葉はそう言いながら、思い返した。
 キリトは、その巨体からは信じられない速度で動き、攻撃を加えるが相手も負けてはいない。凄まじい攻防。
 一合打ち
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