暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第159話 Debriefing vol.3
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それは、キリトと出会った数日後の事だった。
いつも通り、と言うか キリトと出会ってから、キリトとアスナの関係を知った時からずっと、ややどんよりとしていた時だった。ため息も何度も何度もしながら、幸福が逃げてしまう……、と思いながらもため息をしながら、『第2ラウンドをする!』と言い聞かせていた時だ
リュウキがリズの店に来たのは。
最初は、紺色のロングコートを羽織っていたから キリトか?とも思えたが、それは違うと言う事はすぐに判った。フードですっぽりと頭を覆い、素顔が判らない様にしていたからだ。この店の常連さんたちで、そんなスタイルの人はいないから。自身の脳内防具辞書で調べても、あの手の装備に効果の高い数値があるものは無かったし、ただただ、視界が狭まるだけ、隠蔽スキルは増すが、大した効果は得られないのだ。
怪しい姿に、警戒をしつつも接客業!と言う事で、リズは声をかけた。一度は、聞こえてなかったようで、二度目に漸く振り向いた。何やら考え事をしてて、気が散漫だったとの事。
そんな事も、たまにはあるなぁ……と、リズは思いつつも営業を再開。
だが、そのフードの彼、リュウキの言葉に戸惑いが隠せなかった。リュウキは、武具の販売、作成が目的ではなく……。
『ここの工房を少しの期間だけで良い。……貸してもらえないだろうか?』
との事だった。
正直、『一体、何を言ってるんだ?』と思った。そして、次第に 『自分の腕が信じられないからそう言う事を言ってるのか?』とも思いだし、不快感も出てきた。それを察したのか、リュウキは商談に出たのだ。リュウキが出した条件、その報酬が……。
「そん時に渡された報酬のコルと素材アイテムなんだけどね……、凄いのなんのって。コルは、なんか0の数がバカみたいに多いわ、レア
金属素材
(
インゴット
)
は、ゴロゴロ出てくるわ。鉱石も、最上位の結晶ばかりだわ、って…… そん時のあたし、思わず取り乱しちゃってさ? リュウキの胸ぐら掴んで思いっきり振り回しちゃったよ」
リズは、苦笑いを繰り返しながらそう言っていた。
鍛冶職人
(
マスター・スミス
)
であれば、その価値の高さは十二分に知っている。勿論、別に
鍛冶職人
(
マスター・スミス
)
でなくても判る事は判る。
「……凄いですね、リュウキさん 私にあんなに強い装飾品の
指輪
(
エメラルド・リング
)
も簡単にくれましたし……、他の人とはぜんぜん違うと言うか、何というか、兎も角、凄いですっ」
シリカもやや興奮気味にそう言っていた。
リュウキから、貰った物まで口に出して。以前、指輪については話したことはあった。……勿論、盛大にレイナに嫉妬をされてしまったと言う事は言うまでもないだろう。シリカにとって、レイナの方が羨ましすぎる、と
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