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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第159話 Debriefing vol.3
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た。それは、怒りに身を囚われていた時の後悔、そして、それと同じ位強い怒りだった。
「……プレイヤーですよ」
キリトは続ける。
「プレイヤー?」
「ええ、BOSSのパラメーターは確かに驚異ですが、やはりプログラム。こちらには、それを相手にするプロもいましたし、ある程度丸裸にしてくれていたから、対処出来ていた。……殆どのBOSSはBOSS部屋から出てこないから、いざとなれば逃げる事だって可能。……でも、犯罪者プレイヤーは同じ人間。……次々と新しい殺人手段を編み出して、沢山のプレイヤーを手にかけた」
キリトの脳裏に映るのは、あの戦争は勿論、……あの男、クラディールの姿もあった。
それは殺人ギルド《笑う棺桶》仕込みの技。
麻痺毒を仕込み、そして動けなくした所で、じわじわと死の恐怖を味あわせながら、最終的にはHPを削り取る。
同じ人間とは思えない所業だ。その時は、何とかキリトは切り抜けることが出来た。
愛する人のおかげで……。
「それは、現実でも同じこと……だ」
眼から手を離したリュウキが、ポツリとそう答えた。それを聞いた菊岡は、リュウキの方に視線を向けた。
「……と言うと?」
「……現実におけるデジタルでの、……サイバー犯罪でもそうだ。一度、プロテクトを張り侵入を防いだ所で、また新たな手口、手段で潜り込んでくる。……こちらが如何に対処しようが、何度もくらいついてくる。まるでいたちごっこの様に、繰り返してくる。……根が元から悪いヤツは、どの世界にもいる。……中でも奴らは最悪だった」
「……成る程ね。確かに」
菊岡は、リュウキの言葉を聴いて、腕を組んだ。
確かに、自身の仕事場……仮想課、と銘打っているその場所でも、往来している犯罪に手を焼いているのは事実だ。取締り、そしてその犯罪者を捉えたとしても、次々と新たな手口が生まれていく。
《浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ》とはよく言ったものなのだ。
「………」
リュウキはそう言うと、再び眼を瞑った。思い起こすのは、あの時の事。
――……それは、大きな戦争が起こる序章の戦いの1つ。
殺人ギルドの所業には、攻略組のトップギルドである《血盟騎士団》《聖龍連合》そして 前者のギルドと比べたら、小規模だが最前線で戦い続けている《風林火山》彼らが合同で行っている攻略会議の議題に、頻繁に上がり出していたのだ。
そこに入るのは、一通のメッセージ。そこには、最悪の文が書かれていたんだ。
『助けてくれ。ラフコフに襲われている』
SOSメッセージだった。
それ以降は、メッセージは来なかった。聖龍連合のメンバーの1人であり、その日は66層に出る素材集めの任務に出ていた
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